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怪物のalmosteverydayのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.0
誕生月クーポンが有効期限を迎える前にすべりこみ(かもしれない)タイミングでようやく観に行けました。何はともあれ、カンヌまわりの一部報道を除き事前情報をあらかた断ったままこの日を迎えることができてよかった。徐々に解き明かされていくあれこれを驚きをもって体感することができました。

何を書いてもネタバレになりそうなので大筋に触れない点だけ書いておくとすれば「決定的な悪者がひとりも出てこない」というよりは「登場人物全員が大なり小なり何かしらやらかしている」、ひとつひとつは些細なことでもふとしたはずみでドライブがかかり思いもよらない方向へと走り出していくさま、これら一連の顛末が目に見えない怪物の手によって導かれているかのようでした。謎を謎のまま観客に委ねていると思われる箇所がいくつもあったので、これからじっくり余韻に浸りつつあれこれ考えを巡らせようと思います。

作品そのものとは関係ないところで残念だったのは、カンヌ後かつ日本公開前の会見において主要キャストへのLGBTQ関連質疑の様子が報じられたこと。これに尽きます。叶うものなら、この記憶を一切消し去った上で臨みたかった…!
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