ついに日本もここまで来たぞ、激ヤバホラー。
ミッドサマー然り、ゲットアウト然り、その他諸々、なんだかやっぱり怖いのは人である。
幼少期からなんだか嫌な感じがするなんて思っていた田舎の祖父母の家へ行く。物置きだと言われた鍵のかけられた部屋の中身を知ってしまったから、最後。狂ってる、のはどっちだろう。
ホラー映画を見て「怖い！」と思うことそのものを「お前の頭はお花畑だね」「なぁんにも知らないんだね」と嘲笑される気持ち悪さ。
根本からひっくり返される、恐怖の正体。我々が嫌だァ、怖いィ、と騒ぐその足元は本当に地面だろうか？誰かの屍をもちもちと踏んで歩いてるのではなかろうか？
強いメッセージ性！なんかではなく、超ナチュラルに我々の生活を笑われている。偽善を指摘されている。
胸糞も悪いが、それより不安になる。自分の幸せは何を犠牲にしているだろうか。考えるだけでも嫌になる、しかし考えないでいることは正義ではない。じゃあ手を合わせて感謝すべき？その笑顔、何から創られているか、知ってる？
古川琴音の芝居が素晴らしい。
こんなに目が死んでいる女優、他に知らないかもしれないな。
無宗教国家の日本だから出来た作品かも、とも思える傑作。
