2020

最後まで行くの2020のレビュー・感想・評価

最後まで行く(2023年製作の映画)
3.3
鉄は熱いうちに打て、という事で韓国版を見た後すぐにさっそく視聴。

おおまかなストーリーは同じだけど、こういう変え方、こういう膨らませ方があるのか、というif的な感じもあったり、制作者側目線でも非常に勉強になる作りで楽しかった。

素直に人にオススメ出来る作品ではあった。
大当たりではないけどハズレでは決してない作品。
あと、リメイクするなら上回ってないと意味がないと思っていて、その点ではきちんと規模感や展開がバージョンアップしているのを感じたので点数は韓国版より上にしました。


韓国版よりももっと闇社会が深入りしてきた構成でしたね。
柄本明さんやっぱりすごいわ。


よくあるっちゃああるけど、年末、大みそかに設定をすることでさらにタイムサスペンス感が印象付いたり、演出の参考になった。

日本だと火葬するから、そこをどう整理するかが見ものになるかなと思ったけど、なるほどな引き延ばし方だったり展開でうまかったのと、
指紋を取るための結婚式の設定だろうし、そうやって考えていくと逆算で舞台設定をくみ上げていった感じがわかりやすいけど、匠の構成だなぁとも思った。
(あんな手形を取るセレモニーなんか見た事ないけど、どこかであるっちゃあありそうではある、けどもどこか不自然でもあったけど、まぁ、権力者の娘に取り入っていこうとする綾野剛演じるキャラの狡猾さであったり、政治家とズブズブで…という組織の構造であったりを端的に表現できる設定が上手に作れていて、凄いなと思いました。)

娘をさらわれるっていう改変もまぁありきたりっちゃあありきたりだけど、うまく膨らませたなぁとは思う。
あまりに後先を考えない動き方ではあるけど。
(まぁ、究極綾野剛のあの位置にいる人はどんな事件を起こしてももみ消せるのかもしれませんが…汗)

あと、何気にラストバトルのお墓?あれはセットじゃないと思うんだけど(だとしたら予算めちゃくちゃかかりすぎると思うし)…と思って調べたら、
愛知県にある妙楽寺というところで、要は墓じまいをした墓石が置かれている、お墓のお墓というのを知ってびっくり。
https://news.line.me/detail/oa-ctvnews/ee47ba590799
そういう場所があるんだなぁというのが勉強になったし、よく見つけたなと。
ロケーションリサーチをしたスタッフさん凄い!!


ラストは意見分かれるでしょうね。
結局どうなったんだと。
もうお金も無いし、あの二人が争う理由も無いというか…。
単純に、もう、本当に、最後まで行く!という事なんでしょうね。
後は想像にお任せしますラストがちょっとモヤモヤもするけど、ある意味上手に逃げたともいえるし、自分は否寄りの賛かな。
(てか相変わらず、あれだけの爆発に巻き込まれて服全く破れてない!www)
それにしても爆発までに4分以上は絶対あったと思うけど、爆弾が経年劣化したという事なんですかね(笑)


岡田君のキャラクターの感じがちょっと演技オーバーすぎない?とは思ったけど、だんだん見慣れてきてよかった。
綾野剛演じるキャラクターの、顔の半分がピクピクする演技、漫画とかにありそうで面白かった。


ラスト、お金を奪おうとして、やっぱりやめようと戻したところは凄く好きでした。
とはいえ打たれてましたからね…おそらく長くは無いんだろうな…と。

エンドロールに入ってから、実は…という種明かしをするところ、まぁ今更そこをつまびらかにされてもあんまり驚きは個人的には無かったんだけど、あのヤクザのずるがしこい感じを際立たせるというか、全てはあの人の上で踊らされていたんだという面白さというか、物語としての一つのゴールが提示されたのは良かったのかなとは感じました。


後で書く。
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