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シティーハンターのsyuheiのレビュー・感想・評価

シティーハンター(2024年製作の映画)
4.0
2024年の佐藤祐市監督作品。Netflixオリジナル映画。

女好きだが超一流の射撃手・冴羽獠と相棒の牧村は新宿で探偵業を営み尋ね人を追う過程でエンジェルダストという謎の薬物をめぐる陰謀に巻き込まれる。牧村は死に、妹の香を新たなパートナーとした獠は2人で謎の組織"ユニオン"へと立ち向かう。北条司による大人気漫画、日本人による待望の実写映画化。

シティハンターと言えば、古くは93年のジャッキー・チェン、近年でも19年のフィリップ・ラショー監督・主演による『ニッキー・ラーソン』と複数回にわたり実写映画化されてきたが、日本人監督&主演は今作が初。冴羽獠を鈴木亮平、香を森田望智が演じる。本作の命運はこの2人次第と言えるほどの重責。

まずはヴィランからヒーローまで幅広く演じられる鈴木亮平が挑む冴羽獠。無類の女好きだが決めるところはビシッとシリアスに決めるヒーロー。アニメでは神谷明氏がCVを見事に務めてきた。ゆえにこそ本当に難しい役どころだったと思うが、鈴木亮平はその期待に応えたばかりか、見事に越えてきた。

まず、磨き抜かれた彼の肉体に圧倒された。TOKYO MERで筋トレしていた成果だろうか、キレッキレである。そんな肉体を惜しげもなく披露して冴羽獠ならではのコミカル&若干下ネタなギャグを目一杯みせてくれる。笑えるかどうか不安だったがカメコ相手に撮影妨害するシーンでは声を出して笑ってしもた。

一方でシリアスなシーンでも魅せる。ギャグパートとはまるで別人のような的確で無駄のない動き、アクション、そして孤狼の血 LEVEL 2で見せたあの冷酷な眼差し。何より驚いたのは声で、神谷明ボイスを感じさせるシーンが複数あった。俺のようなライトファンには十分以上に実物の冴羽獠であった。

香も好演。ボーイッシュな出で立ち、強さと弱さを併せ持つ魅力、獠とのコミカル&シリアスなやり取り、どれを取ってもアニメで親しんだ香というキャラクターが重なった。彼女もまた声がところどころアニメのCVと似ているように感じられた。獠と香をこの2人が演じたことで半分以上成功している。

ストーリーはお決まりの流れだが獠がエンジェルダストを説明するくだりで不思議な回想シーンが入ったり。この2人の主演なら続編は有望だ。年に1回、Netflixでシティーハンター実写映画シリーズが制作されたらとても嬉しい。ラスト、あの曲のイントロが流れて鳥肌が立ったので☆0.5おまけ。

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