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毒戦 BELIEVER 2のkuuのレビュー・感想・評価

毒戦 BELIEVER 2(2023年製作の映画)
2.8
『毒戦 BELIEVER 2』
原題 독전 2/Believer 2
製作年 2023年。上映時間 116分。
2018年の映画『毒戦 BELIEVER』の続編で、チョ・ジヌン、チャ・スンウォン、ハン・ヒョジュ、オ・スンフン、キム・ドンヨン、イ・ジュヨンが出演。
続編では、ブライアンの投獄後に失踪したライカを探すウォノの捜査が続き、とらえどころのない麻薬カルテルの核心に迫る。

前作『毒戦 BELIEVER』で、刑事のチョ・ウォノが、姿の見えない麻薬王のイ先生を捜査する中で、という謎の青年に出会い、彼と手を組んで捜査を進めていくという物語でした。
その中でも、自分こそはイ先生だと語るブライアン・リーは、イ先生と自称したまま警察に捕まり、ウォノは刑事としての手柄を立てる。
しかし、本当のイ先生がいることを知っているウォノは、どこか空虚な思いを抱いていて、ヨンナクを引き続き追い続け、遂に雪深い山の中で再会し、銃声が響くというところで終わっていた。
今作品では、前作の善きエンディングを自称・イ先生と名乗るブライアンを捕まえ、そしてヨンナクが消え、雪山でウォノと再会するまでの空白の時間を描いている。

まず始めに、前作『毒戦 BELIEVER』の小生の感想において、
『今作品は崖っぷち(比喩)で終わっていますが、おそらく何が起こったのかを知るための続編が作られることはないやろから、結末が観てる側の解釈に委ねられているのは本当に残念でならへんかな。』
と続編はないと思い書いていましたが、申し訳ないのですが、誤りです🙇。
個人的には前作の、観てる側に解釈を委ね、続編ほ作ってほしくなかった。
しかし、製作陣はどのように空白やらを埋めるのかと興味もあったし観てみました。
今作品の物語は、
ブライアンが収監され、国際麻薬カルテルの実質的なリーダーであるイ先生がまだ捕まってないと云う刑事チョ・ウォノの主張が、事件を解決したい上層部の主張とは裏腹に、前編で何が起こったかを示すシークエンスから映画は始まる。
カルテルが販売している最上級の麻薬を作る実力者麻薬ライカが発見され続ける一方で、2人の聾唖姉弟、最上級の麻薬を作る実力者マンコとローナの再登場。
そして、イ先生のことを最もよく知っていると思われる謎の男ソ・ヨンナクと、中国から来たゴロツキで激しく暴力的な社会病質者の女大刀(クン·カル)ソプ・ソチョンの出現が、事態をさらに混乱させる。
さらにブライアンの再登場が加わり、必然的に血の浴びせ合いは、まったく違う展開を見せるフィナーレまで続く。 

まず、今作品では、ラク/ヨンナク役は前作のリュ・ジュンヨルからオ・スンフンに変更されていた。
また、監督・脚本もイ・ヘヨンとチョン・ソギョンから、ペク・ジョンヨルとキム・ヒジンに変更されています。
役者や監督が代わったことで、まったく雰囲気が違ってしまった。
前作でヨンナクが良かったのは、彼の家族が死に、ペットも捕まる等々ちゅう裏設定的なものがあったからで、前作の俳優はその感情をとてもうまく表現してたと個人的には思う。
しかし、今作品ではその雰囲気が感じられなかった。
扠、今作品ストーリーは、正直、混乱させられた。  
映画の最初の数分くらいは、最初の映画で何が起こったんかのクリフズノーツ(虎の巻)であり、その後、チョ・ウォンホとイ先生くだりの後の映画の続きから始まる。
そして、相変わらずウォンホはまだこの事件で頭がいっぱいで、他の登場人物たちも一緒になって、イ先生が誰なのかという謎に迫っている。
その後どうやってイ先生の正体が明かされたかというと、今まで見た中で最も意外性のない、無理のないシークエンスやった。
また、音楽も緊張感も効果音もなく、ただそこにある。 
1作目をそのままにしておけばよかったのに。。。
続編を作る必要はなかったんちゃうかと思う。
まるで、必要なかった1作目のドアを開けてしまったような感じ。
今作品を見終わった後、ただ混乱したまま。
後半はテンポが速く、登場人物たちがどうやってお互いを見つけたのか、いくつかのシーンを見せようともしなかった。
1作目は良かったし、あの終わりかたの余韻を崩したくないかたにはおすすめしかねます。
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