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Lift/リフトのkuuのレビュー・感想・評価

Lift/リフト(2024年製作の映画)
3.0
『Lift リフト』
原題 Lift
製作年 2024年。上映時間 106分。
F・ゲイリー・グレイが監督を務めた本作では、サイラス・ウィテカー率いる国際的な強盗団が上空1万2000mを飛行中の旅客機内で、5億ドル相当の金塊強奪に挑む様子が描かれる。
サイラス役のハートのほか、ググ・バサ=ロー、ヴィンセント・ドノフリオ、ウルスラ・コルベロ、ビリー・マグヌッセン、ヴィヴェイク・カルラ、キム・ユンジ、サム・ワーシントンらが出演。
どーでもいいんですが、作中(上映時間残り29分くらいのとこ)、ヨルゲンセンが国際的ハッカー組織『リヴァイアサン』の女性と出会う場面で、壁に掛かっている大きな帆船の絵はレンブラントの『ガリラヤ海の嵐(の中のキリスト)』ダァー。
1990年3月18日にボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館に所蔵されていたけど、1990年に盗難に遭い、現在も所在不明のままで、こんなとこにあったんかぁ(フィクションですが笑)。

エアバスA380で輸送される5億ドルの金塊を盗むため、クリス率いるプロの泥棒集団にインターポールでクリスの元ガールフレンドのアビーが加わる。
やがて上空1万2000メートルでの究極の盗みが計画される。。。

※今作品を愛された方には不快な感想やも知れませんし、もしお読みになられ気分を害されましたら、無知な小市民の戯れ言と御許しを🙇。

ケヴィン・ハートの作品は何かNetflixで良く観てるなぁと、ふと気がつく。
彼とNetflixの内容はどうあれ行け行けムードのパートナーシップは、俳優/コメディアンとストリーミングサービスの双方にとってかなりうまくいっているんちゃうかな。
ヘンリーとメーガンも見習わなあかんのちゃうかな。
ケヴィン・ハートとNetflixの最新のコラボレーションは、F・ゲイリー・グレイ監督による強盗コメディの今作品。
グレイ監督にとっては、2019年のイマイチ乗れなかった『メン・イン・ブラック:インターナショナル』以来の作品となる。
『インターナショナル』以来のグレイ監督作品であり、その出来は確かに良くなっていた。
しかし、この映画の重荷となっている問題はいくつもあるかな。
なんか、どっかで観たような内容やなぁと随所で感じる。
それは最初のシーンから思た。
んで、見れば見るほど、ケヴィン・ハートとその一味がもっと優れた映画から盗んできた(失礼。オマージュかな)無数のアイデアにこそ、最大の強奪があることに気づかされる。
同様に目立つ問題は、ケヴィン・ハート自身。
それは、この俳優さんのやっていること、やっていないことのせいではない。
ただ、ミスキャストでひどく場違に感じた。
彼を、上品で洗練されたプロの泥棒として演じるのは、結局のところ無理がありすぎるんちゃうかな。
今作品でハートが演じるのは、サイラスちゅう高名な泥棒で、それぞれが(もちろん)得意分野を持つ詐欺仲間を率いている。
変装の達人デントン(ヴィンセント・ドノフリオ)、チームのパイロット、カミラ(ウルスラ・コルベロ)、金庫破りのマグナス(ビリー・マグヌッセン)、ハッカーのミソン(キム・ユンジ)、エンジニアのルーク(ヴィヴェイク・カルラ)。
『我々は、不相応な所有者から美術品を救い出す』なんて高貴な雰囲気を漂わせながら説明するサイラスやけど、その後、彼はブラックマーケットで巨額の利益を得るために美術品を売るんやけど、それがどれほど高貴なことなのかはわからない。
彼らを追っているのは、インターポール捜査官のアビー・グラッドウェル(ググ・ムバサ=ロー)。
彼女と彼女のチームは1年以上かけてサイラスを追跡し、彼の活動を監視してきた。
しかし、彼女の上司であるハクスリー司令官(サム・ワーシントン)がサイラスと取引をしようとしたとき、彼女の仕事はすべて水の泡となる。
ハクスリーはサイラスと彼のチームに、ラース・ヨルゲンソン(ジャン・レノ)という国際テロリストから5億ドルの金塊を奪えという。
ヨルゲンソンはロンドンからチューリッヒへ金塊を移動させ、世界の公共事業への巨大な攻撃資金を調達しようとしている。。。
グレイ監督は強盗映画の常套句を数多く取り入れている。
ヴェニス、ブリュッセル、北アイルランド、トスカーナなど、数え上げればきりがないほど。
チームが強盗を実行に移す大きな計画段階があり、不利な状況を打破し、"前例がない "ことをやる。  
そしてもちろん、強盗そのものがあり、この場合、もっともらしいということになると、最も寛大な映画ファンでさえも『はい?っ』てなるばかげた空中での仕事になる。
今作品にはそれなりの予算が投入されているのは明らかで、おかしなCGIがいくつかあるものの、文句けきつつやけど、映画の出来はかなりいいとは思います。
しかし、ストーリーは、強盗映画の定石をそのまま焼き直したようなものやし残念でならない。
今作品には斬新な特徴があまり感じられなかった。
ケヴィン・ハート特有のユーモアもほとんどなかったし、個人的には強盗はスリリングではなかったし、登場人物たちの仲間意識も有機的とは感じられなかった。
イマイチな悪役、ストーリーの穴、全体的な盛り上がりのなさも加わって、今作品は忘れられるNetflix製作作品の一つになるんちゃうかな。
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