すっげえ良かった……ここまでボロボロ泣きながら映画を見たのも久しぶりかもしれない。
誰かを"怪物だ"と呼ばせてしまうのはこの社会の構造のせいなんだ、ということを明確に指摘する物語だったのが本当によかった。"普通"を設定しているのはこの社会で、そこから外れた人が"怪物"とされている。「理解できないものに接した時、剣で刺し抜くのが英雄の行いとされている」ってニモーナが指摘するシーンがまさにそれ。誰のせいでもないのかもしれないけれど、でも同時に誰もがその社会構造の中で世界を回さざるを得なくなってしまっている。ニモーナを怪物と呼んだのも、バリスターがこの世界に受け入れられないのも、そんな社会構造が招いた結果なんだろうし、それは今の社会だってそう。ラストの終わらせ方はまだ少し納得できない部分も残っているけれど…
バリスターとアンブローシャスのストーリーラインもすごく良かったし、これは歴史に残るクィア映画になるだろうな…という予感に興奮している。よかった。
