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虎の尾を踏む男達のmのネタバレレビュー・内容・結末

虎の尾を踏む男達(1945年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

黒澤版「勧進帳」

大河内伝次郎とエノケン、異なる極性を持つこの二人の存在が、まさに陰陽転化の如く相互に影響し、作品に深い緩急をもたらしている。短時間・低予算の作品であるにもかかわらず、関所の対話場面では寄りショットを主軸に据え、リズミカルな演出によって特異な緊張感を見事に醸し出している。義経一行が関所・林を抜けた先では、固定ロングでエノケンの踊りの身体性が極致まで引き立てられ、その演出はまさに白眉と言える。

本作は、黒澤明の初期作品としても重要であると同時に、日本における伝統芸能史を探究する上でも注目すべきではなかろうか。

本来は弁慶の見所である飛び六方をエノケンが盗んじゃって、喜劇王無双!!

ほとんど二人芝居だけど、関所の役人・冨樫を演じる藤田進(晋じゃないよ)が端正な顔立ちで好き。肩にハエ🪰止まってた。
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