劇場で観たかったやつ。
でも、怖そうで日和って気付いたら終わってたやつ。
高橋洋が脚本で韓国と日本の合作。
高橋洋、『リング』の脚本の人。さすがというか、淡々としながらも、ぼんやりとさせながらでも確実に“禍々しい何かがいる”感をひたひたと忍ばせてくる。
“井戸”を出してくるのも、彼のお家芸なのか。
いきなり冒頭から“何かが変”なシーンで引き込んでくる、観たくないけど観てしまうやつ、、、あぁ、怖い。
オクス駅で度重なって起きる不可解な自殺の裏に潜む“幽霊の噂”を記者が追う話。
地下鉄の駅、井戸、、、。
犠牲者達に起きる不可解な体の爪痕、そして、口走る謎の“数字”。
『リング』で言うところの“ビデオテープ”を、本作ではこの“数字”に。
オクス駅には深い怨念があるという真相を負いながら、バズることを目的とした女記者の取材が駅で働くボーイフレンドを巻き込みながら、、、、その“怨念”の深みにハマっていく。
まさに『リング』っぽい展開。
この幽霊の正体。ちょこちょこ現れるが現れ方が怖い。
見た目が怖いというよりも、ホラー定番のカメラワークを駆使しまくってくる。
個人的には苦手なジャンルのいわゆる“ビックリ箱”系のホラーだから、かなりビビりながら観てた。
そもそも、この幽霊以外の一般人達がなんか怖い。
取り憑かれてたり、精神を病んでたりするからだろうけど、最初は『呪呪呪』的な展開になるのかと思うほど一般人が何か仕掛けてきそうな雰囲気。
途中まで何が幽霊なのかが焦点が定まらない怖さがある。
そんなところが高橋洋らしく、噂の真相がわかることと怨念の解放はまた別の話的なルールもあり、シンプルな幽霊ホラーに、人間の見苦しい駆け引きやなすり付け合いを足してくる。
呪いの本質というか、本当の呪いは生きてる人の中で生き続けるというか、生きてる人がより大きく増幅させてるというか。
本当に怖いのは“あっち”ではなく“こっち”ではないのかと思えてくる。
独特の怖さ。
あぁ、観てて目線が落ち着かない映画だった。
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