Jun55

ただいま、つなかんのJun55のレビュー・感想・評価

ただいま、つなかん(2023年製作の映画)
4.0
2011年6月、余り深くも考えずに気仙沼市本吉にボランティアのために入り、その衝撃の惨状を目の当たりにした。
それから被災地へ何度も通うことになった。
まさにモラルが動かされた、ということだと思う。人のコアな部分。
そんな中で、当然の帰結の如く、つなかんを訪れる。当時から有名人でもあった一代さんにも会うことができた。2013年7月だった。
その時の一代語録。
「人間は自然より強いんだよ、こうやって辛いことがあったって生きているのだから」
自分たちが、被災者を励ます立場なのに、一代さんの一言一言に、逆に勇気と元気をもらったことを今でも鮮明に思い出す。

そんなことを抱えて観ているので、色々と思うところあり涙が止まらない。向日葵のようなマドンナと思われても、辛いことが山ほどあったのだ。
でも、
「全てが繋がっていて、無駄なことは何ひとつない」

「つなかん」のその後を知ることができたし、また気仙沼、唐桑へ行かなければ!
そして、一代さんが、どんどん美しく、輝いている!

日本人の隣人を思う心の温かさは、逃れられない天災に向き合う中で脈々とDNAとして醸成されてきたものかもしれない。
そんな心の芯の部分をこの映画から感じ取って欲しい。
日々、嫌なこと、悪事等々あるけれども、人間の芯のところは捨てたものではないよ。
Jun55

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