クドゥー

映画プリキュアオールスターズFのクドゥーのレビュー・感想・評価

5.0
『この世界に希望はある、ふたり繋いだ手の温もりに』

目覚めると広がっていたふしぎな世界で大切な友だちが待つお城を目指す「映画プリキュア」は、スコアなんてものは公開日を迎えるまでに尽くした時間が重要なのだと感じながらも、僕にとってメモリーズを超える体験となるオールスターズ映画のオールタイムベスト。

冒頭からキュアスカイ変身バンク中にスタッフロールをお届けする超絶テンポの神演出に痺れて、珍道中の中で自然と心を通わせる歴代プリキュアたちの絡みは無限にループできるが、ましろさん不在で曇りの極限を迎えているソラちゃんにFってやっぱりフォーエバー。

最強を追究しようとするヴィランは超以降のDBもとい東映アニメーションの主題の一つであり、観客の応援に訴えるではなく彼女たち自身の経験でキュアすることが物語の真の力で、勧善懲悪に留まらない切り口の多様性こそが子どもたちにとって何よりも尊いものだ。



鑑賞記録
2023.09.15
イオンシネマ海老名7THX上映
→覇権ドラマ公開日に今一番大事なことをやってくれるそれがヒーロー。THXデモの音量にキッズが泣き出しかねない時点でもう最高で、クラシックな劇場の響きはシリーズの重みを味わう作品なれば格別。キッズ映画で最高の上映を探求するのは映画館巡りの真髄だ。

立川シネマシティb studio
→ミラクルユニバースでエッジの効いた音響を響かせてくれた信頼館。アニメ声との閾値スレスレの伸びやかなセリフ表現が素晴らしく、閾値を超えているアクションサウンドに劇場を訪れたキッズも号泣。館内でも最高と称されるホワイトスクリーンの映像が超絶美麗。

TOHOシネマズ立川立飛9
→下限を見極めることで音の輪郭を描くことを期待するシネコン上映。良い意味でのニチアサ感がありながらも迫力の点でも期待以上で、ララとゆかりの仲直り場面は今年のベストダイアログに数えられる。視界いっぱいの映像も没入感の塊でこれは今日一かもしれない。

2023.09.17
横浜ブルク13スクリーン1
→あらゆる作品において劇場巡りのベースとなるホームグラウンドの上映。本編については映像も音響も完璧と評する他はないのだが、プリキュア映画で予告編が銃や刃物ばかりなのはどういう了見なのか。東映クオリティとはいえ本社がアニメの足を引っ張り過ぎ。

2023.09.23
T・ジョイ横浜7
→やはり一度は観ておきたいフラットスクリーンで視界いっぱい上映。CHを叩きのめした再生能力の鬼として記憶に新しいところだが、優れたサウンドデザインだとこんなにも煌びやかな音になるのか。ここはシアター1推しだったが変わる可能性すら出てきた。

2023.10.18
TOHOシネマズ池袋2轟音上映
→公式アナウンスの轟音ならば何があっても絶対に行くしかない上映。この作品についてはそうそうたる劇場で観てきた自負があるが、変身バンクやソラちゃんの声の伸びもファイナルアタックの重さも別格。一日中フルで回すべきだし土日休映が信じられない劇薬。

2023.11.25
グランドシネマサンシャイン5BESTIA
感謝祭上映会ライブビューイング
→地元の映画館がどこも編成に消極的だったために急遽池袋まで遠征。轟音を経験した身からすると序盤の音が物足りなく感じるが、クライマックスへの伸び代という意味ではフィナーレに相応しい王道。特にOP挿入歌の響きはこれまででもトップクラスに熱かった。

2023.12.30
イオンシネマ港北ニュータウン1ULTIRA
→聖地横浜に住んでいるなら行くに決まっている今年の映画館納め。カバネリ総集編が全盛期だった極限の見る影もないのが残念だが、最後にキッズ仕様のサウンドで穏やかに締められたし良しとするか。黒鉄と並んで今年最も劇場巡りが豊かな作品でも間違いない。

2024.01.27
Blu-ray 日本語字幕
→明日のひろプリ最終回に向けてアニバーサリーブックと一緒に鑑賞。ステレオサウンドのクオリティが高くてまずびっくりするし、これからはあんなシーンもこんなシーンも一時停止できていいんですか。遂に聖域の扉が開かれるプリキュアの日で20周年を締め括る。

2024.02.01
T・ジョイ横浜4
プリキュアの日!バースデー上映
復活祭ライブビューイング
→最後の最後で至高に達するリミットオーバーアクセルシンクロ上映。非アトモスとは思えない指向性を極めた音は繊細かつ煌びやかで、オーバースペックの解像度により超絶クライマックスも追える追える。もはや僕には定期的に摂取しないと耐えられないドラッグだ。
クドゥー

クドゥー