HAYATO

ヴァチカンのエクソシストのHAYATOのレビュー・感想・評価

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
3.7
2024年79本目
オスカー俳優のラッセル・クロウが、キャリア史上初めてホラー映画の主演を務めた作品
カトリック教会の総本山ヴァチカンのローマ教皇に仕え、生涯で数万回の悪魔払いを行ったとされる実在のエクソシスト・ガブリエーレ・アモルトが、人間に取りついた悪魔との壮絶な戦いを記した回顧録『エクソシストは語る』を映画化したもの。
1987年7月。アモルト神父はローマ教皇から、ある少年の悪魔祓いを依頼される。変わり果てた姿の少年に、誰も知らないはずの過去を言い当てられたアモルト神父は、悪魔の仕業だと確信し、若い相棒のトーマス神父と共に調査を開始。やがて彼らは、中世ヨーロッパでカトリック教会が異端者の摘発と処罰のために行っていた宗教裁判の記録と、修道院の地下に眠る邪悪な魂の存在にたどり着く。
『ドクター・スリープ』のアレックス・エッソー、『ジュリエットからの手紙』のフランコ・ネロ、『ザ・クリエイター/創造者』のラルフ・アイネソン、『ドント・ブリーズ』のダニエル・ゼヴァットなどが共演。
本作でプロデューサーを務めたジェフ・カッツのXへの熱のこもった投稿が面白くて映画館で見ようと思っていたけど、結果的にタイミングを逃してしまった作品が早くもPrime Videoに。
ラッセル・クロウ本人はホラー映画が苦手だけど、アモルト神父の偉大な功績に興味惹かれ、出演を快諾したそう。
強さとユーモアを兼ね備えたアモルト神父のキャラクターが魅力的で、屈強なガタイのアモルト神父が小ぶりなスクーターに乗る姿はあまりにも可愛すぎる。
突然激しい痙攣を起こして恐ろしい形相を見せたり、血に染まった赤い鳥が口から飛び出てきたり、四肢が変な方向に曲がったりと、得体の知れない悪魔の存在を感じさせるホラー的演出も抜かりなく、ポンコツだった相棒が次第に成長していくバディものとしての楽しさも味わうことができる。
心の闇に潜み、黒歴史を暴露してくる悪魔と対峙しなければならないエクソシストは、改めて大変な仕事だ。
HAYATO

HAYATO