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Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼のoden8のレビュー・感想・評価

3.8
"楽しく殺せると思える人を見つけるのは、恋に似ている。大勢の中から選んでも、運命の相手とは限らないんだ。運命の相手と巡りあった時には、胸が高鳴る。この人だ。と分かるんだ。"
by Mr.ブルックス

コスナー先輩の怪演が渋過ぎ劇場ですなっ。序盤の…彼にとってのスイートメモリーな証拠品を哀愁た〜っぷりんに供養してはるコースネーターには、思わず噴いてもうたけど…。なかなか僕のコスナー先輩に対するイメージにはなかった役柄と演技プランでウハウハでしたわん。いやぁ〜ええもん魅させて頂きましたわぁ。

最初にマーシャルが出てきはった時にゃ、あっしが見えてはいけないモノを認識でける能力でも覚醒してもうたんかと思ってもうたよ。HAHAHAHA。
イマジナリーフレンドの様で、もう一人の人格みたいな存在のマーシャルとの掛け合いが面白過ぎるんだよね。おハゲさん同士仲良さそうで、微笑ましゅうござぁ〜ましたわん。だけど、おハゲ同志の僕としては…おハゲの高笑いが、なんか切なかったぞぉう。

だって、あるよねぇ。脳内で、弱い自分と強欲な自分がディスカッションおっぱじめることって。まぁ、往々にして強欲さんが勝ってまうんだよねぇん。ドンマイ。ドンマイ。抗ってはみるものの、変われないことだってあるさね。それもまた、僕なんだもの。

ストーリーの構成には些かの粗さが目立つものの。それを帳消しにしてくれはる発想力が、めっちゃ刺激的で良かったよねぇ。突拍子のない展開の連続に、否が応に惹き込まれちゃいましたわん。
自分の中に存在する"渇き"と葛藤しながらも、抗えない様は見応えがあったかなん。
デミ・ムーア様演じる美人刑事の物語が、些か作品のダークな雰囲気を阻害してた様に感じて…勿体なかった気もするけど。渇きに屈してしまうMr.ブルックとの対比で、屈することを好まない強い人は必要なファクターではあったのかもしれないよね。ラストは娘ちんがメガネをかけはった瞬間でエンドロールど〜んっ!!のが…より良かったのかもしれませんな。

あなたは抗えるだろうか
自分の奥底から湧き上がってくる
渇きに
変わりたいと思えば思う程に
その衝動が騒ぎだし
あなたに甘く囁くのだ
真に悦びを求めているのは
おまえの中に巣食う悪魔ではなく
おまえだろうと
欲望のカーテンは常にフルオープンだ

"あの子が生まれる前から恐れていたんだ。ジェーンは私と同じ渇きを抱えてる。"
by Mr.ブルックス

Cast(役者·キャラ) 4.5
Story(物語) 3
Architecture(構成) 4
Picture(画) 3.5
Acoustic (音) 4
24-43
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