2019年に爆発的なヒットを飛ばしたスコットランド出身の歌手ルイス・キャパルディがセカンド・アルバムを製作しようとする様子を捉えたドキュメンタリー映画by Nexflix。名前にピンと来なくても"Before You Go"や"Someone You Loved"のサビを聞いたら10人中10人が「あーこの人かぁ！」となるはず。新曲"Forget Me"は珍しく明るめの曲＆PVも好きで割とリピしてたのですが、まさかこんな裏側があったとは衝撃！

飾らない等身大の人柄や悲しくもどこか達観したようなヒット曲の歌詞から、今後売れても売れなくても淡々と好きなように曲を書いて好きなように歌って上手に人生やっていくという勝手なイメージがあったので、売れる曲を作らなくてはとここまで精神的にボロボロになっていたのを知って驚き。

これ系の有名歌手のドキュメンタリーは最近ちらほら見かけるけれど、正直その苦しみや裏の姿も含めてキャラとして格好よく「魅せている」のが実情。しかしコレは違う！彼はホントに表裏が全くなく包み隠さない人なので、カメラを通してその苦しみが直に伝わってくるから余計に観ていてつらかった😢

ストレスでチック症状が悪化し、まともに座ることさえできない状態。エルトン・ジョンの神対応すげぇな、そこに即座につなげたエド・シーランもすげぇとなったが、もうここまでくるとそんな神対応も効き目ゼロで...

ブリット・アワードの受賞スピーチが最高！"Before You Go"が叔母の話というのは知っていたけれど、母の想いを代弁していたと初めて知り、背景を理解した上で流される歌唱シーンは涙なしにはみられません。

というわけで、5月にリリースされるアルバムは絶対聴かなくては！ってまぁ結果的には盛大に宣伝になっているじゃん？なんて穿った感情は全く出てこない、これぞありのままな本物のドキュメンタリーでした。

あのスーツケースの荷造りはちょっと... でもあれなら一瞬で終わるからマネしたいかも？

— ルイス・キャパルディ —
スコットランド出身のシンガーソングライターで、2019年に最も成功したアーティストの1人。


インスピレーションを与えてくれる素晴らしいドキュメンタリー映画だった。

✨笑って、泣ける、崇高なドキュメンタリー映画。ルイス・キャパルディのファンはもちろん、同じ境遇の人、耳馴染みのない人にも強く推奨したい。✨

トゥレット症を患い、プレッシャーを感じたり不安に苛まれる中、ファンのサポートや努力でこの現状を打開し、私たちに希望を与え続けている。みんなに愛されているんだなぁって改めて実感した。現在音楽活動は休止中だが、とにかく健康第一。そしてまたあの歌声を聴かせてほしい。心身ともにご自愛くさだい。

キャリア、私生活、資質、名声、苦悩、葛藤、メンタルヘルス。。。



ナイル〜

• #“RYOGA”2023

フジロック・フェスティバルで2度目の出演を控えているスコットランド出身のシンガーソングライター、ルイス・キャパルディの帰郷を追う、Netflixオリジナルのドキュメンタリー。

日本ではまだ知名度が高いとは言えないが、彼のエモーショナルな歌声は何度聞いても心を動かされる。欧米では記録的なヒットを放ち、まだ26才でありながら英国らしいユーモア溢れる言動等、いわゆる今時の若者とはひと味違う個性を持っている。本作では、故郷の実家で両親と暮らすルイスの素顔を見る事が出来るが、やはりユーモアのセンスが独特。そのキツイ冗談もまた彼の個性と、特に動じない両親もユニークだ。

彼は2022年に、チック症状を伴う神経疾患であるトゥレット症を患っている事を公表しており、本作でもその詳細が語られている。飄々とした人物像の裏側で症状に苦しんでいた事実に驚くが、現実に向き合う姿は凛としており、ますます彼の事が好きになってしまった。

彼のように世界的に活躍するミュージシャンが障害をカミングアウトする事で、勇気付けられる人や、支援を受けるきっかけになる人が多く生まれる事に期待したい。日本にも同じ症状を患う芸能人がいるが、それが特別な事ではなく、もしかすると自分や家族に起こり得る事という視点を持ち、広く支援の輪が広がる事を願って止まない。