旅するランナー

きっと、それは愛じゃないの旅するランナーのレビュー・感想・評価

きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)
4.1
【愛の魔力】

原題が「WHAT'S LOVE GOT TO DO WITH IT?」なので、ティナ・ターナーの歌を思い浮かべてました。
でも、全く関係ないみたいです。
ティナの歌の邦題は「愛の魔力」ですけど、この映画のエキゾチック感からすると、これは合っているように思います。

英国ロンドン生まれのパキスタン青年の見合い結婚が描かれます。
見合い結婚を「支援結婚(supported by parents)」と言ったり、「ラブ・アクチュアリー」などの映画タイトルをもじったりするのが面白い。
シェカール・カプール監督の出身地でもあるパキスタンのラホールで行われる、イスラム教の結婚式を描いていくんですけど、若者たちもすっかり現代的になっています。

そして、「シンデレラ」も演じたリリー・ジェームズが、おとぎ話を現代風にアレンジして語ります。
王子様より、しゃべれるカエルの方がウケるし。
とにかく今どきの恋愛は面倒くさい。
ダメ男にご用心。
小さな恋からコツコツとってな感じです。
そんなリリー・ジェームズの魔法のような魅力によって、素敵な現代のおとぎ話になっています。