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私がやりましたのlololoのネタバレレビュー・内容・結末

私がやりました(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

珍しく邦題がいい仕事してる映画。もっとコメディ一辺倒かと思ったけど、女性軽視が当たり前だった時代(そして男性)の愚かさが出ててびっくりした。
この映画を見た後で「主人公たちは女のくせに生意気だった、不愉快だった」と感じた人は、その感情自体の良し悪しは置いといて、自分の価値観をブラッシュアップした方がいいのかも。多分、そういう価値観の積み重なりが、あの不愉快な裁判の敵方(エンドロールの新聞で奥さんに首切られてたのは流石に驚いた)として表現されてたんだろうな。

私は「ミセス・ハリス、パリへ行く」からイザベル・ユペールが好きなので、本作でノリノリでヴィランを演じてたの最高に良かった。メインの出番が後半からだったので、出来たらもっと早く出てきてほしかった。でも冒頭で主人公とすれ違うだけで彼女とわかる存在感は流石。

エンドロールで事件の証言が更に出たとか、本編中で胡散臭かったのに実は奥さんに誠実だったと好感度上げてた建築家がそうじゃなかったと発覚したりと、フランスっぽいシニカルさもあって面白かった。

フランスの法廷映画と言えば「私は確信する」だったんだけど、時代も素材も違うので興味深く見た。女優による犯罪を、「身を守るために、誠実に生きるためにやった」と解釈して無罪を勝ち取った二人の胆力または無邪気さや賢さには感心してしまった。(もちろん、司法面での良し悪しは置いておいて…)
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