延々と歩く

首の延々と歩くのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.4
 北野武による大作時代劇。

 思いついたアイデア全部乗せみたいな、巨匠の作ったトンデモねえ闇鍋料理?飄々として理解の追いつかぬ独特さ…。

 「宣伝文句は『構想30年!』『あの黒澤明も期待していた企画!』など煽りまくってるが、過剰に期待しなければ充分たのしい」との意見きき、まあそんな感じでもある。

 2時間10分のスケールでも長さを感じさせない、体感1時間40分くらいで見せきってしまうのはやはり作品がおもしろいからだろうと思う。

 「皆殺しに決まっとるがよぉ!」「どうせお前、死ぬけどな」等々キタノ作品らしい“声に出してイキりたい日本語”が連発するのも嬉しい。

 とはいえ所々アイデアがありがちな印象なのは気になる。まあ「ひねりすぎ・頑張りすぎはダサい」という美学?が見え隠れする監督さんなのでどう受け取ればいいのか分からないが。繰り返すけど個人的に退屈しなかったのは間違いない。
延々と歩く

延々と歩く