らっとちゃん

首のらっとちゃんのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
4.2
「隣のやつが死んでる、次は自分かも」みたいな人間いつ死ぬかわからないという悲観的でない死と隣り合わせの実感。
刹那の人生の中での生活、野心、性、愛……欲望のエネルギー。
実態のない天下を求めて、形のある首をとる。
ジリジリと焼けるような空気感と、強烈なラブシーンの血が沸騰するような熱。
そんな"生"の中での、笑い。

個人的に最近身も心も冬の寒さに凍えて死にそうでめっきり落ち込んでいたんですが、めっちゃ元気出た。
人間いつ死ぬかわからないというクヨクヨせずに前進する気力としても、また現世で何か形あるものを求める無意味さという諦観的な意味でも、すごく前向きになれる作品。
単純にめっちゃ面白い。