あおき

キリエのうたのあおきのレビュー・感想・評価

キリエのうた(2023年製作の映画)
4.0
「シック・オブ・マイセルフ」が観れなかったその場の流れで鑑賞。3時間という長丁場だったけどめちゃくちゃ良かったです!!!

歌とアーティストの力。現実逃避とも救いとも言えるような、儚くも光るエネルギーによって紡がれる、あらゆる生き様の物語。

がっつりキリスト教要素が絡んでくる、洋画のように比喩に富んだ映画だった。
キリエとルカはそのままキリストと福音記者ルカを表していて、
たぶん同時にキリエがマグダラのマリアと混合される罪な女を、ルカが無原罪と純潔を象徴する聖母マリアを表している。
そして瓜二つの姉妹であることが、主の復活と女性像の同化を示唆する。そんな超同化的な聖人が受難の中で詩を紡ぎ、愛と罪と命を賛美する…というような構図として解釈した。いやー上手い。

広瀬すず演じる逸子がコスプレしまくるのが最高だった。
女を使って稼ぎたくないと言っていた、結婚と金に振り回された逸子がめちゃくちゃ結婚詐欺してるのはなかなかに辛いものがあったな、、

体感的には3時間もあるかなって感じだったけどまあ長買ったのは間違いない。〇〇のシーンは削れただろうと思わないからいいけど。
あおき

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