仮面の大使

PERFECT DAYSの仮面の大使のレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
3.5
 満ち足りた日々を描く映画。

 トイレ清掃員として働く平山(役所広司)の日々の物語。

 詩的とかいう感想が多くて、私は詩的情緒など持ち合わせていないのでスルーしようかと思ったのですが、あまりに高評価が多いので見に行ってきました。結果、やはり私には合わず。  

 毎日同じ時間に起き、花に水をやり、歯磨きをし、髭を剃り、コーヒーを買い、カセットを聞きながら仕事場に向かい、トイレ掃除をし、帰ったら銭湯に行き、居酒屋でいつものを頼み、眠くなるまで本を読む。淡々と変わらない日々を送っているかに見える平山だけど、実は一つとして同じ日はない。その少しの違いを愛して生きているかのような平山。どうなったらそこまでの境地にいたるのだろうか?何気ない毎日をかけがえなく過ごす平山が羨ましいと感じた。

 おそらく平山の生家はお金持ちなのだろうし、過去に何かあったんだろうけどまったく語らない。そもそも役所広司が全然喋らない。それでも表情ですべてを語る役所広司はすごい。役所広司以外に平山を演じられる人はいないだろう。

 それにしても東京の公衆トイレはユニークなものが多いんだなぁ。この映画見て公衆トイレ巡りする人とかいそう。私も今度東京行くとき、見に行きたい。
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