⼈⾥離れた雪⼭の⼭荘で、一人の男が転落死した。はじめは事故と思われたが、次第に妻サンドラに殺⼈容疑が向けられる。しかし、現場に居合わせたのは、視覚障がいのある11歳の息⼦だけだった…、という内容。
地味目の法廷劇だが内容が濃く飽きなかった。物的証拠がなく、（嘘が混じった）証言のみで裁判が進むので、本作は何が事件の真相なのかが重要ではない事にすぐに気づく。むしろ、サンドラはどのくらい夫の気持ちを理解していたのか、逆に夫もどのくらいサンドラを理解していたのか、また、子供は親をどう見ていたのかなど、夫婦間の問題や家族の問題にテーマがあったと思う。結局のところ、家族だろうが他人だろうが自分のことしか分からないだなと改めて感じた。
本作をもう一度見るとまた違った印象を持つだろうなと個人的に思う。また、ラストも“多分真相はこうだったんだろうな～”と匂わせず、真相は鑑賞者の想像に任せる展開で良かった。
