クリーム

ママボーイのクリームのレビュー・感想・評価

ママボーイ(2022年製作の映画)
3.8
タイトルから、解る様にマザコンの主人公が、恋をして、成長する物語。ビビアン·スーに変な色気が無かったので、気持ち悪くなく観れました。普通の作品だけど、テンポ良く進むので飽きずに観れたし、夜の台湾の風景もラストも好みでした。

過保護な母メイリンと暮らす29歳のシャオホンは、熱帯魚ショップで働いている。ある日、母が知人の娘とのデートをセッティングするが、マザコンがバレて失敗。従兄は、シャオホンの誕生日に売春宿に連れて行き、性接待をプレゼントします。しかし、シャオホンは何もせず部屋を逃げ出し、副支配人のララと出会い、彼女に淡い恋心を抱くのですが…。



ネタバレ↓



ララに会いたくて毎日、予約を入れ、アップルと言う女の子を指名します。しかし、何もしないシャオホン。
ララには、シャオホンと同年代の借金まみれのダメ息子がいます。ララの所に来る時は、金が欲しい時だけ。
ある日、気の滅入っていたララは、シャオホンを誘いバーへ行きます。その日から、2人は毎日の様に一緒にバーへ行き、ララに踊りを教えて貰ったりします。勿論、母は過干渉をして来ます。
ララの息子は、暴力団から多額の借金をしていて、返済出来ずにボコボコにされ道端に捨てられます。ララとシャオホンが付き添って、病院へ行くと、お見合い相手の女性に合ってしまい、母にララの事がバレます。
母は激怒。ララの店が風俗営業をしている事を母に気のある元警察幹部の男のコネで、警察に通報。ララは捕ます。
警察に迎えに行くと息子がお前の母親のせいだとシャオホンを殴ります。
シャオホンはララに「愛している」と告白しますが、彼女は答えませんでした。
後で、ホテルを訪ねると、副支配人は別の女になり、アップルからララの手紙を受け取り、家に行きますが、合えませんでした。ララは、息子の借金を返済し、彼と一緒に新しい生活をする事にしました。
シャオホンが熱帯魚ショップにいると以前来た、不眠症の若い女性が、1ヶ月も経たないのに魚が死んだと言います。シャオホンは笑顔で、その女性に新しい魚をあげると接客します。
母も自分の過干渉を反省し、元警察幹部の男とバス旅行に出かけるのでした。

ノスタルジックな映像と共に淡々と流れて行くストーリーが心地よく、シャオホンの淡い恋心を通して、2組の親子が変わって行く展開が、上手く出来ていたと思います。親離れ、子離れをした、シャオホン親子。ララのお陰で女性に免疫が出来、新しい恋が芽生えそうなシャオホン。ララ親子も互いに向き合い、前向きに進む予感。そして、母がシャオホンへの過干渉を止め、自分の人生を見つけようとし始めたのも良かったです。
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