『ほつれる』(2023)
監督:加藤拓也
生々しすぎる。
破綻した夫婦関係、不倫、事故。一見あり得なさそうで、全く特別なことではなく、どこにでも転がっていそうなストーリーがとてもリアルに感じ、興味深く鑑賞した。
登場人物の誰にも感情移入することはできないけれど、できる限り説明を排した構成に想像を膨らませながら、のめり込みながら観ることができる。
84分という長さもこの作品にはちょうど良い。
喜怒哀楽を出さない門脇麦の存在感が素晴らしく、ストーリーに説得力を持たせている。
自分に向き合うことの大切さ、相手と真摯に向き合うことの大切さを思い知った。