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人類創世のikoanのレビュー・感想・評価

人類創世(1981年製作の映画)
4.0
石器時代の冒険物語!火の物語!そして愛の物語!
監督はジャン ジャック アノー。81年の野心作!
ああ、これも懐かしいな。
ネアンデルタール人?(旧人類)の3人組が火を求めて旅する話なんだけど、これが凄いんですよ!
なんと台詞は一切無し!なのに感情も考えも凄く良く分かるんです!
ストーリーは勿論、所々ギャグというかコミカルなシーンもあって、台詞無しでも十分楽しめました。
映像がまた美しく壮大な風景のなかで登場人物達はみんな裸同然!羞恥心が今とは全然違いほぼ皆無。
朝っぱらから本能のままに交尾しちゃったりするんです。(このシーンでは交尾と言うのが相応しいんです。)
そんな登場人物達が繰り広げる可笑しくも切実な行動が、妙にリアルに描かれます。
途中クロマニヨン人?(新人類)のヒロインが一行に加わり、主人公と愛がめばえます。その過程がとても興味深いんですよ。
始め、主人公が動物的に交尾を求めるんですが、次にヒロインは人間的にセックスを求めるんです!この違い是非見てもらいたい!
当時デズモンド モリスの"裸の猿"がちょっとしたベストセラーになっていました。その中に動物の中で正常位を行うのは人間ぐらいで、これは二足歩行になったことにより、(生殖器の構造上)正常位での性行為が可能になった。てな事が書いてあったりしまして、旧人類の単なる本能的な交尾から新人類のセックスになり、そして"愛"が生まれた、なんて、若かりし日の私は思ったもんです。
なんか甘酸っぱい思い出ですな。
何れにせよ傑作!
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