なおスコア高め

哀れなるものたちのなおスコア高めのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

この監督は、いっつも眼に危害を加える!と恐ろしいが
今回はわりと最初の方に
しかもあんまりフィーチャーされてなかった
それに死体相手だし、いつも程うぇーとならないで済んだ
イヤだけど

ウィレム・デフォーは、実の父親の実験台であれ程酷い目に遭い続けていて
エピソードを聞くたびに震え上がるよう
ダンブルドアがハリー・ポッターのことを称した表現を借りて言えば、
ウィレム・デフォーは、考え得る中でも一番ちゃんと育ったんじゃないかと思えた

この原題、Poor Things の Things が何を指すのか、もっと抽象的なものを指すのかも知れないけど
人のことを指すとすれば
マーク・ラファロと、あの暴力モラハラ亭主のことだと言わせてもらおう

ベラは最初は身体だけが大人で、特徴的な洋服を着ていて
考えてみたら赤ちゃんや幼児が着ているようなドレスだなと思った
2歳のイヤイヤ期、
比護からの解放や、
世の中のきれい事と現実を知る多感な思春期、
そういう過程を経て、
いろんな経験(!)もして、それに罪悪感を覚えることもなく、凛として生きる女性へと成長して行った
ベラを観てたら、そういうことで罪悪感なんて感じること無いんじゃない?実は
という心境にもなった私が

取り残される男たち
一貫して愛を続ける男たち
大好きだったのはハリーとマーサ
ベラが、ハリーに向けて言った
「傷つきやすい繊細な少年なんだわ」みたいな台詞に
ズキンってしちゃったなあ