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哀れなるものたちのakkimamaのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
ランティモス史上最大最高傑作!これは凄い。映像の凝り様と美しさ、エマ・ストーンらの役者根性極まれる体当たり演技にビックリ仰天、コミカルでありながら、切なく壮大な女性のお話。
人間の肉体的成長発達の後に訪れる、精神と知性の進化と探究。そこには愛と、誰にも邪魔されない自由があるんだと痛感。
人間は常に視野を広げてたくさんのものを目にしながら、高みに向かって進化するために生まれてきているのだと納得。
ベラの激しく規格外の冒険人生はもちろん非現実的で大袈裟なのだけど、自分で自由を掴み取り選択しながら進化を遂げて生きていく自立した逞しさに溢れていて素晴らしいと思った。
これはもう、エマ・ストーン主演女優賞でOKでしょう…!
マーク・ラファロ、ウィレム・デフォーらはもちろん安定の名演。それ以外にも、ベラがパリで過ごす娼館のマダムがもうロートレックの絵にでも出てきそうなスゴイ感じ(笑)だったり、生前のベラの夫と名乗る将軍(「ポゼッサー」で印象的だった妙に黒目がちなC.アボット)の末路など(爆笑)、細かいキャスティングも凝ってて良かった。注目若手?マーガレット・クエリーも地味に光ってて良し。
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