メイマーツインズ

憧れを超えた侍たち 世界一への記録のメイマーツインズのレビュー・感想・評価

-
《あの興奮と感動を再び‼︎》

今年の3月に開催されたWBC(ワールドベースボールクラシック)での日本代表チームを追い続けたドキュメンタリー作品。
Amazonプライムにて。

自分は野球少年だったから野球は大好き。地元のホークスファンではなくジャイアンツ一筋だけど(苦笑)
でも野球の国際大会には、少し冷めた目で観てきた。
サッカーのワールドカップに比べ大会規模、競技人口、歴史…
全てに劣るWBCには特に興味をもつこともなかった。
しかも過去の大会では、ルールや開催日程がアメリカ中心であり公平性も欠いていた。
にもかかわらずベースボール発祥の地アメリカはベストメンバーではなく注目度もイマイチで、いつも騒いでいるのは日本と韓国。
そんなイメージをずっと持っている大会、それがWBCだった。
だから、今大会にもあまり関心がなかった。

それが、このドキュメンタリーで変わった。
日本代表の魂、世界一への執念が伝わってくるのだ。
チームを牽引する大谷翔平に、精神的柱としてチームを支えたダルビッシュ。メジャーリーグで活躍するスーパースターの2人が日本代表のために献身的に振る舞う姿に心を打たれる。

準決勝のメキシコ戦で打たれた佐々木朗希の涙…
不振を極めた三冠王・村上宗隆の歓喜と安堵。

そして決勝のアメリカ戦。
1点リードして9回最後のマウンドには大谷翔平が上がる。
最後の打者は、エンゼルスのチームメートであり、アメリカ最高の打者マイク・トラウト。
ドラマティックな展開にボルテージは最高潮に‼︎

栗山監督のプレッシャーは想像を絶するものだっただろう。
すべての結果責任は自分にあると腹をくくり、選手を信頼し続けた栗山監督。
大会中は国民の期待を背負い、命を削るような時間だったに違いない。
栗山監督、本当にお疲れ様でした‼︎

”情熱大陸〟でお馴染みの窪田等さんのナレーション。やはりこの声のトーンはたまらない!
本作を崇高なドキュメンタリーに昇華させている。

日本の少年たちは、このサムライたちの勇姿に何かを感じたに違いない。
大谷少年がWBCのイチローに憧れたように。
栗山監督が世界一にこだわった一番の理由がここにある。
今回のWBCは伝説となり、語り継がれていくだろう…