たかし

名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊のたかしのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

1947年、伊・ベネチア

街はハロウィンで賑わうなか、ポアロは隠とん生活を送っていた。新規の依頼も用心棒のポルトフォリオが受け付けなかった。
❮事件のはじまり❯そこへ作家の旧友オリヴァが来訪。悪魔、霊を信じないポアロがオリヴァの依頼で霊が取り憑く屋敷で行われる降霊会に誘われる。元オペラ歌手のロウィーナ・ドレイクの娘アリシアの死の真相を暴く。
❮第一の殺人❯霊媒師レイノルズ夫人が降霊を始めるも、ポアロにインチキがバレて終わる。夫人の仮面を付けていたポアロがが襲われ、夫人が落下し像に刺さって死亡。
❮聞き取り~招待者の秘密❯
○ロウィーナ・ドレイク
→屋上に秘密の庭を作るもいまは荒地。アリシアはマキシムに裏切られ心の病を患っていたと供述。
○家政婦オルガ・セミノフ
○主治医フェリエ
→戦争で心病んだ。ドレイク夫人に惚れて主治医受けた。
○レオポルド
→フェリエの息子。10歳と思えない落ち着きと達観した思考。読書好き
○レイノルズ夫人の2人の助手
→偽造旅券保持者。飢えに苦しんでたところ雇われて1年。ヤラセは承知の上。
○元婚約者マキシア
→アリシアを愛していたが別れた理由は金銭目的でなく、可干渉な母の存在。
○用心棒ポルトフォリオ
→元警官。アリシアの死当時、当直で現場到着。その後すぐ辞職し、現在ボディガード。
⇒唯一オリヴァだけ依頼を通したのは、レイノルズ夫人と3人で共謀していたため。オリヴァ夫人は自身の新作のために利用した。

❮第二の殺人❯ポアロは洗面台の鏡に霊を見たり、誰かの声が聞こえる。神経過敏。レオポルド曰く「一時でも引退したポアロを霊は死者とみなしているのかも」と。同じく神経過敏なフェリエが外の嵐での大きな音に発作が起き防音の部屋で施錠して休ませることに。そしてフェリエが死体で見つかる。

❮ポアロの推理❯アリシアを殺した犯人は子離れ出来ない母ロウィーナ。幻覚性のある毒を持つシャクナゲを吸った蜂のハチミツを使用。これはポアロにも使われていた。過剰摂取で死んだアリシアを偽装殺人。犯行を誰かに気づかれ脅迫を受けていたロウィーナは犯人探しのために皆を招いた。フェリエは息子を盾に自殺させた。ロウィーナはポアロの目の前でアリシアの亡霊によって死亡。
脅迫者はレオポルド。父を亡くしたことでオルガが育てることに。脅迫して得た大金は助手姉弟に使うことをポアロが助言。

[ポアロが名付けたキャラ設定]
今回は、生者が死者に殺されたような事件。命がけで必死の2人(助手)。2度も死の絡む元警官。行動力のある作家。復讐の天使。医者に怒りを抱く元恋人。

[感想]
ストーリーは極上。ミステリーとして面白い。聞き取り捜査でわかるキャラ設定と関係性。霊を信じなかったポアロが心変わりをし、ラストでは拒否ってた依頼を快諾する展開。相変わらず、強い口調で厳しく問い質す姿勢には正義感の押し付けがましさもある。セルフィで撮ったポアロのソロアップシーンは違和感しかない。医者と看護師が殺されたのは子供たちの復讐を模したようだが単なる偶然だったのか?
たかし

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