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“敵”の子どもたちのMKのレビュー・感想・評価

“敵”の子どもたち(2021年製作の映画)
4.5
イスラム教に改宗し、ISISに参加、クルド人勢力との抗争の中で命を落とす…そんな娘の子どもたち7人が難民キャンプで暮らしていることを知った子どもたちの祖父が、孫たちを自国スウェーデンに連れて帰るまでのドキュメンタリー。

外国人兵士も加わりながらISISが勢力を広げ、その後、抵抗を受け弱体化していったことぐらいは知っていたけど、その家族や子どもたちが今もなお地域に止まることを余儀なくされ、出国もできず難民として暮らしていただなんて…無知過ぎた。

最近、政治や差別、民族とか宗教がらみの映画が増えてるなぁと思いつつ、それらが抱える問題を凝縮したようなドキュメンタリーで鑑賞後、本当にどっと疲れた。

自らの信念で改宗をし、信念に従い先頭に加わった母の産んだ子どもたちもその信念を先天的に引き継ぐもの?

『産まれてきた子どもに罪はない』って国際認識じゃないのかな。。

確かに各国間の配慮とか線引きというか、当事者たちの宗教観とかも様々ななか、一様に帰国や、国籍を認めるという政治判断が困難なことも理解できるけど…

たまたまフォーカスされた事象を対処療法的に解決した一例には留めず、作品の最後にあったように各国政府の英断に期待したい。

作品を観てから色々興味が湧いて調べたりしてこちらも有意義だけど…知らないことだらけで恥ずかしくなる。。
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