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ラブ&ポップのkazu1961のレビュー・感想・評価

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)
3.8
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-287 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋エンドロールの「あの素晴らしい愛をもう一度」の音楽を背に、渋谷川を闊歩する4人の女子高生のラスト、エンドロールが最高!!“希望”“決意”、そういうことが伝わってきますね!!そしてラストには“監督 庵野秀明(新人)”のテロップもうシャレが効いていて最高の締めになりました(笑)!!ほんと当時は数あったコギャル映画の中でもリアリティのあるコギャルの心情風景を庵野流に描いた見事な作品です。

🖋 当時、社会問題化していた女子高校生の援助交際を題材としたストーリー展開は村上龍の原作に忠実に、でも映像と演出は庵野ワールド。このバランスがとても良いと思います。本作の舞台となった1日は『新世紀エヴァンゲリオン』が公開された日、1997年の夏の渋谷の1日を見事に切り取っています。家庭用デジカメを使って意図したリアリティのある素人っぽい映像、女子高生役の子たちには台本を気にせずに自由に演技をさせたドキュメンタリー的な手法、そして『新世紀エヴァンゲリオン』にも見られるようなテロップの使用、さらに特殊な角度からの映像(スカートの下から仰ぎ見るような映像は『シン・ウルトラマン』の長澤まさみの撮影にも活かされていました!!)など、庵野秀明らしさも満載!!

🖋 主演・三輪明日美を中心とした女子高生の4人組のリアリティはとても印象的でした。とりわけ前半戦は当時まだ無名だった公開当時19歳の仲間由紀恵に目が釘付け(笑)水着のボーナスシーンも!!(今やNHK朝ドラ『ちむどんどん』のお母さん役、そのギャップが。。。)。そして、援助交際を求める男たちを演じた手塚とおる、浅野忠信、モロ諸岡・、吹越満、平田満などの怪演も全く違和感がなくドンズバ!!(笑)

🖋違う目線で見ると、20世紀末の渋谷の街並み、そして絶滅危惧種のコギャルと渋谷の街を描いたドキュメンタリー映像としての側面もありますね。これはノスタルジー!!

🖋当時にしてはかなり実験的な庵野監督ならではの世界観!!一見の価値はありますよね!!

😌Story:(参考: allcinema )
一九九七年七月一九日、東京・渋谷。高校二年吉井裕美と、友人・野田知佐・横井奈緒・高森千恵子たち。ハチ公前にいたオヤジから、携帯電話を借りた奈緒。ショーウィンドウにあるインペリアルトパーズ(128,000円)を指にはめ、眺めた瞬間、心がドキドキした裕美。午後十二時過ぎ。女子高生が噛みくだいたマスカットを十二万で買っていこうとする男・カゲガワとのカラオケBOXでの援助交際を四人で成し遂げ、十二万を渡された裕美だったが、なんて言ったらいいのかわからないキモチになる。「やりたいことや欲しいと思ったものは、そう思った瞬間手に入れようと努力しないと、必ず自分から消えてなくなる」
 午後3時17分・午後9時閉店まであと5時間43分・所持金額44,560円・購入に必要な金額アト83,440円。決意した裕美は、奈緒の借りた携帯電話を使い、伝言ダイヤルへとコールするのであった……。

🔸Database🔸
・邦題 :『ラブ&ポップ』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 1998
・日本公開: 1998/01/09
・上映時間 : 110分
・受賞 : ※※※
・監督 : 庵野秀明
・脚本 : 薩川昭夫
・原作 : 村上龍
・撮影 : 柴主高秀
・音楽 : 光宗信吉
・出演 : 三輪明日美、希良梨、工藤浩乃、仲間由紀恵、三輪ひとみ、平田満、吹越満

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
トパーズの指輪に魅せられたコギャルが、それを手に入れる為に援助交際に走る姿を描いた青春ドラマ。監督は「新世紀エヴァンゲリオン劇場版Air/まごころを、君に」の総監督・庵野秀明。村上龍の『ラブ&ポップ トパーズII』を、「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 EVANGELION:DEATH」の薩川昭夫が脚色。撮影を「CAT'S EYE」の柴主高秀が担当している。主演は新人・三輪明日美。ビデオからのキネコ作品。
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