かんぶりあ

戦慄怪奇ワールド コワすぎ!のかんぶりあのレビュー・感想・評価

3.7
コワすぎシリーズ10作目。8年ぶりの新作で最終作。
「戦慄怪奇ファイル」の時は5作かけて事前準備したところから劇場版に繋げてやっていたのを、一作の中で(しかも80分弱の短さで)まとめてしまった感じの作品。
一作にまとめているだけあって、昔のシリーズほど伏線の張り方とかの丁寧さは劣ってしまうが、これまでのシリーズを1から見なくても本作だけでも面白く見られるような作りにちゃんとなっている。
コワすぎシリーズはその時々の流行(「魔法少女まどかマギカ」や「巨神兵東京に現る」など)を取り入れていたりするが、今回出てきたパラレルワールドの設定は最近の映画でよく出てくるマルチバースから拾ってうまい具合にストーリーに組み込めている感じがあった。
過去作の「トイレの花子さん」から度々使われる撮影中に昼になったり夜になったり場所が変わったりする時空を超える描写は今作も健在で良かった。この演出はコワすぎでしか見たことがない気がする。
今回が最終作だと工藤、市川、田代の活躍がもう見れないのかと寂しい気持ちになるが、ちゃんと劇場版でみんなで盛り上がって終われるようなお祭り映画にしてくれて本当に良かったと思う。