MasaichiYaguchi

ボブ・マーリー:ONE LOVEのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

ボブ・マーリー:ONE LOVE(2024年製作の映画)
3.7
ジャマイカが生んだ伝説のレゲエミュージシャン、ボブ・マーリーの波乱万丈な人生を映画化した音楽伝記ドラマは、音楽で世界を変えたボブ・マーリーの「真実の物語」と「魂の歌声」が心に響きます。
1976年、カリブ海の小国ジャマイカは独立後の混乱から政情が安定せず、2大政党が対立していた。
30歳にして国民的アーティストとなったボブ・マーリーは、その人気を利用しようとする政治闘争に巻き込まれ、同年12月3日に暗殺未遂事件に遭う。
2日後、マーリーは怪我をおして「スマイル・ジャマイカ・コンサート」に出演した後、身の安全の為にロンドンへ逃れる。
名盤「エクソダス」の発表やヨーロッパツアーを経て、世界的スターの階段を駆け上がっていくマーリーだったが、その一方で母国ジャマイカの政情は更に不安定となり、内戦の危機が迫っていた。
本作は、妻のリタや息子のジギーなどのマーリー・ファミリー、さらにザ・ウェイラーズのメンバーなど当時のボブ・マーリーを知る人々が製作に深く関与し、ジャマイカでの撮影も実際のロケーションで行われ、首相や文化庁が全面サポートして製作されている。
劇中では、お馴染みのナンバーに加えて「Three Little Birds 」「Redemption Song」「Get Up, Stand Up」「Is This Love」など、ファンならずとも興奮必至の名曲の数々を余すことなく使用されていて、名盤「エクソダス」の知られざる制作過程も描かれている。
「最も大切な行動は“愛”」をテーマにした本作は、混沌と分断が際立つ“今の世の中”だからこそ、強いメッセージとして伝わってきます。