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ナポレオンのhirobeyのレビュー・感想・評価

ナポレオン(2023年製作の映画)
3.9
金曜日の仕事終わりに、丁度時間が合った本作を鑑賞。客は5人で男は自分だけ。初のレディースデーに納得。

監督リドリー・スコット&主演ホアキン・フェニックスと来れば、劇場鑑賞するしかない!と気合が入っていた…わけではないが、予告は面白そうだったと記憶していた。ただ、正直なところ、あと一歩何か響くところがあればと思った次第。

本作は、アメリカとイギリスが制作したところが面白い。

英雄ナポレオンの軍人としての才能と強さが際立つ一方で、妻ジョセフィーヌに対する弱さや迷いが描かれていた。子ができないための離婚、別れてもなお続く愛憎劇がなんとも人間くさい。
"英雄色を好む"と言われるが、この英雄は色に負けているんじゃないかと😝

とにかくホアキンがとても頑張っていた印象。彫りの深い顔が肖像画で見るナポレオンに見えてくる。あのトレードマークの三角帽子は、登場シーンからずっと被っている。戴冠式のシーンは、よく見る絵画のままを再現していてちょっと感動。

そして、ヴァネッサ・カーヴィーらしい魅力が満載。やはり、スクリーンで映える女優だ。ナポレオンを求めるというよりは、時に見下し突き離すようなジョセフィーヌの魔性をよく体現していた。

戦争シーンは、この時代の戦い方とナポレオンの戦術を、分かりやすく表現していて面白かった。騎馬、歩兵、大砲を如何に効率よく使うか。相手を騙せるか。
また、斥候が馬を2頭🐎使っているのは初めてみたが勉強になった。

戦争以外のシーンは、時間の経過をギリギリまで短縮してポンポン進む印象。そのため、自国、他国の要人の名前と顔がすっと頭に入ってこない。史実を忠実に再現している様なので、やはり予習は必要だったかと反省。

湖上の氷を砲丸で割って敵を沈める"アウステルリッツの戦い"は、予告どおり見応えがある演出でとても迫力があった。
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