杉咲花の演技で2時間持っている映画だった。
市子の正体は色々あるが、本質的には悪魔である。
表面的には明らかな積極的な行為とか無いにも関わらず、人を惹きつける魔性が彼女には備わっている。それも、母親からの遺伝性と思われる。
失踪・死別、後にどういう人物だったか明かされる話はあるが、序盤に市子とのシーンが薄すぎて感情移入が出来なかった。
市子の過去自体は早めに明かされるものなのでそれが終盤までの牽引力があるトピックかと言われればそうではなかった。
男の子の中に秘めているヒーロー性を焚きつける魔性を体現する演技が求められるが、杉咲花の演技は合格点以上のスコアを叩き出している。