ぺち

たかが世界の終わりのぺちのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2021年製作の映画)
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藤原季節特集上映にて@テアトル新宿

私はこの作品が出来ていたコロナ禍真っ最中の当時まだ藤原季節に出逢ってなくて、
たかが世界の終わりが舞台になっていたことも知らなかった、

藤原季節に出逢う少し前にドラン氏のたかが世界の終わり、フランス版映画は一回観たことがあって、ここで言っていいのかはわからないけど、正直ドラン氏の観た時はほんっとに意味がわからなくて、たった100分なのに観るのが地獄のようにしんどかったっていう記憶しかなく、その意味では“たかが世界の終わり”を季節さんが舞台で、主役で演じているって知って、それが今回の特集上映で初の劇場で観れるってなった時は、私の中では、うわぁ、アレか…って、観たいけど、ちょっと怖いな、不安だなって気持ちもあった、

そんな不安な気持ちも抱えながら、季節さんの舞台はこれまで夏の朗読1回しか見たことがなく、110分ワンカットの舞台、どんな風に仕上がっているのか、すごく楽しみにもしてました、


前置きが長くなりましたが、感想としては、もう本っっっっ当にとにかくカメラが回り始めた瞬間からずっとエンドロールまで緊迫感が続いてて、私は観ている間中何度も口を閉じようとしたけど気づいたら口をずっと開けながら、目もかっぴらきながら、え、私今息してますか?てくらい圧倒されながら観ていたし、どんどん全員の感情が高まっていくにつれてその緊迫感が右肩上がりに張り詰めていって、もう手汗もやばいし、心臓抑えてないと本当に爆発しそうなくらいドキドキと興奮が止まらなくて、なんか本当にすごい体験だった、
ドラン氏の映画を観ていた時はのめり込むような感覚は全くなくて、何してんの?😭早くおわんないかな?😭て気持ちだったけど、映画と舞台で手法が違っていたり、劇場で見ることでカメラと自分を隔てるものがないような、自分もその場にいるような臨場感があったからか、ただただ、先の展開がどうなるのか気になって、もうずっと食らいながら、気づく間もなく画面の奥に吸い込まれそうというか、この中に私も立ってますってくらい、心臓が震えました、


凄いって言う言葉ひとつで形容していいものではないくらいに凄いものを見てしまった、という感覚、こんな凄いものをコロナ禍真っ最中の、演技の世界が不要不急になってしまった混沌の中届けてくれようとしたダイナナの皆様、そこに藤原季節を入れて主演にしようって考えてくれた周本さん、、頭が上がらないしまさか劇場で見逃した舞台が観れるなんて思っていなかった😭😭😭
季節さんは演技拙くて恥ずかしいとか本にも書いてたけど、何言ってんのってくらい凄いんだから認めてくれ、、全体で言うとルイより他の人たちのセリフの方が多いのかもしれんけど、セリフがない時も家族一人一人の感情の爆発を真正面から受け取ってる中での表情の変化とかさすがだし、ルイパートの時、特に後半の鏡の中の自分と向き合ってその場で走りながら長回しする、ラジオでも言ってた、紫色のとこ、、あそこ一番涙腺緩んだ、何この人、また知らない顔見せてくれるんだって思った😭😭😭😭😭

正直やっぱりたかが世界の終わりそのものについては仏版とある種変わらず全体的には難しい感じは私の中で拭いきれなくて、セリフの一つ一つとっても、難しいな、世界観もわかるかわからないかで言ったら、やっぱりわからないかもなっていう気持ちは変わらずあるんだけど、それでも私はドラン氏の映画を観た時の“たかが世界の終わり”をわからない!嫌い!て気持ちがこれを見て消えたような気がするし、わからなくても、観てよかったって本当に思えた作品だった(ドラン氏をディスってる訳では全くなく、Mommyとかめっちゃよかったので多分たまたま)、


こんな言葉でダラダラ言うよりとにかくみんなに見てほしいと思う、
そして私は今後藤原季節の舞台を一つも逃さず目の当たりにしたいと強く誓いました、
いやぁ、凄いよ、俳優さんたち、季節さん目当てではあったけれども一人残らず凄かった、😭😭😭ちょっと見終わった疲れが半端ではなく、そう簡単に2回目を見れる作品ではなかったな、これ褒め言葉です、、
ぺち

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