ノラネコの呑んで観るシネマ

ハピネスのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ハピネス(2024年製作の映画)
3.8
恋人の蒔田彩珠から突然「私余命7日なの」と宣告された窪塚愛流が、7日間を愛と幸せで満たすために頑張る。
典型的な難病ものの話型だが、残された時間が極端に短いのが特徴的。
彼女がロリータファッションだったり、わりと性愛の描写が生々しかったりするのは、いかにも嶽本野ばら原作らしい。
アンニュイな蒔田彩珠はさすがに上手いが、窪塚愛流は不器用な高校生キャラでギリギリ乗り切った格好で、かなり危なっかしかった。
あざといと言えば、これほどあざとい設定もないけども、篠原哲雄監督の演出は手堅く、主役二人の周りを実力者で固め、重しとしているのも効いて、この話型の中では仕上がりはいい。
しかしこれ、実際に観るとわりと納得出来るのだが、設定だけ聞くとビジュアルも含めてウソくさく感じてしまうのが勿体ない。
ターゲットの若い客層には、訴求しないだろうなあ。
ロリータファッションを満喫する、橋本愛の姉ちゃんが良かった。