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ミーン・ガールズのchunkymonkeyのレビュー・感想・評価

ミーン・ガールズ(2024年製作の映画)
4.0
普通に楽しかった😊2004年のヒット作「ミーン・ガールズ」のブロードウェイ・ミュージカル版の映画化作品。と紹介されますが、実際のところはオリジナル映画とブロードウェイ版の中間のような感じ。オリジナルとの設定やストーリーの違いや、劇場からどよめきが上がった"あの"カメオ出演についてはコメント欄で(ストーリーのネタバレはないです)。ポスト・クレジット映像あるよ。

まず特筆すべきなのは、オリジナルと比較して圧倒的なキャストの演技・パフォーマンスのレベルの高さ。ミュージカルなので歌って踊れるのは当然として、コメディとしてのボケ・ツッコミの入れ方・タイミングなども非常に洗練されていました。

というのも、オリジナルはアマンダ・セイフライドなどこの映画のヒット後に有名になっていくキャスト陣で当時はほぼ無名のため、どこか素人感みたいのがいい味わいになっていたのに対して、本作のキャストは既に他の映像・舞台作品で確固たる地位を築いている経験豊かな俳優さんばかりです。

わかりやすい例が、お友達のダミアン君。オリジナルの俳優さんは素朴な感じで、映画公開の10年後にカミングアウト、直後にAIDS患者を演じ実生活でもHIVの活動家として有名になっていきますが、本作でダミアンを演じるジャケル・スパイビーは、私も大好きなトニー賞/ピューリッツァー賞受賞の伝説的ブロードウェイ・ミュージカル「A Strange Loop」で主演を務めた俳優さんで、本作の冒頭の曲で振り付けや鉄琴などにA Strange Loopのパロディがあります。また、もう一人のお友達のジャニス役の俳優さんは、ディズニーのモアナの人です。

主人公ケイディが恋するアーロン役の俳優さんは、アンセル・エルゴートをもっと親しみやすくしたような感じで、ケイディとの関係性によりリアルさ・説得力がありました。また、ケイディ役の女の子もすごくよくて、悪い女(ミーン・ガールズ)になっていく移り変わりやその後の改心がオリジナルよりも自然かつ滑らかで👍あとは、カメラワークもすげぇよかった。

音楽がちょっと弱いかなぁ。今、観た直後だけど思い出して口ずさめる曲は一つもない(お前の記憶力がヤバいだけやろ、というツッコミはやめて😓)。ブロードウェイ版から14曲(!?)削っているらしいが、その厳選された結果がこれか...

コメント欄に記載の通り、変更点はいろいろありますが、オリジナルの印象的なシーンやセリフは完璧に網羅されており、それに歌や踊りが加わりもう一度楽しめて、再鑑賞+αとしての満足度は高い。一方で、オリジナルを知らずに観て新たなファンを獲得、というのは厳しそう。まだ観られていない方は、ぜひオリジナルを観てからご参戦ください😊

予告編
https://youtu.be/fFtdbEgnUOk
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