スワヒリ亭こゆう

レザボア・ドッグス デジタルリマスター版のスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

5.0
映画館で『レザボア・ドッグス』が観れるなんて、めちゃくちゃ幸せでした!
10代の頃に観て以来、ずっと大好きな映画です。今の若者たちが観ても面白いという声が聞こえてくるのはファンとして嬉しいです。

タランティーノの特徴的な長ダラダラ話。映画の冒頭の『ライク・ア・バージン』の件からニヤニヤが止まりません。
これを飽きずに見せる技量が凄いですよね。
そこから『LITTLE GREEN BAG』の曲が流れるオープニングシーンはテンション上がりました!

脚本もやっぱり凄くて、最初にストーリーの大まかな筋をバラしておいて、これからどうなるのかな?って思わせながら、そこに至るまでの細部を見せていく。本当に上手いですね。
観客は「ああ、そういう事かぁ」と思わされる。伏線回収がずっと続いてる状況に自然となっていくんです。
これはタランティーノ映画の魅力だと思います。

本作の魅力をもっと言うと、観客も【『レザボア・ドッグス』が好き=センスが良い】と錯覚させるぐらいセンスが散りばめられています。音楽、映像、台詞、キャラクター。どれかに嵌る様に緻密に計算されている。映画オタクが撮っているだけあってシネフィルのツボを押さえる術をデビュー作で発揮していますよね。
ハーヴェイ・カイテル、ブシェミ、ティム・ロス、マイケル・マドセン。登場人物もどれかに嵌りますよね。今回はティム・ロスかっけぇーと思いました😊
100分弱の映画で、これだけキャラクターを魅力的に描ける監督がタランティーノ以外にいるかな?ってぐらい凄いです。
いや…あったわ…『仁義なき戦い』が…
タランティーノは深作欣二大好きだもんな😊