アキヒロ

誰も助けてくれないのアキヒロのレビュー・感想・評価

誰も助けてくれない(2023年製作の映画)
4.1
すごく面白かった。

英語の「alien」には「変わり者・よそ者」といった意味があります。
まさにこの映画は「エイリアン(変わり者)VS エイリアン(本物の宇宙人)」。

アメリカの片田舎に襲来したエイリアン。
街の人間たちは寄生虫型のエイリアン(?)に寄生され、乗っ取られていますが(まさにフィニイの『盗まれた街』)、
主人公・ブリンは元々町の人たちから村八分にされている嫌われ者で「町の人たちがいつから乗っ取られているのか気づけません」。
(庭のミステリーサークルも町の人の嫌がらせだと勘違いしていた)

エイリアンが家に攻め入り、アクションが繰り返され、
ついにブリンは寄生虫を飲まされます。
しかし、寄生虫は「ブリンに大親友・モードの夢を見せ、ブリンを支配しようとしましたが、上手く行かずに吐き出されて」しまいました。

「なぜ親友の夢にブリンは抵抗したのか?」
エイリアンはそれを確かめるために、ブリンをUFOの中に連れ込み、頭の中を調べます。
すると、ブリンはモードのことが恨めしく、殺していたことが発覚。
(ブリンの家にあるミニチュアの模型もおそらく元はモードのものだった)

町の人たちがブリンに厳しい態度を取っていたのも、ブリンに「人殺しの疑惑」があり、それから奇行を繰り返していたからでしょう。
その記憶を見たエイリアンはブリンをそっと町に戻しました。
「こいつなら寄生させなくても大丈夫」ということでしょうか笑

それから町の人々は全員寄生され操り人形状態ですが、
その中でブリンは飛び切り幸せそうにダンスを踊っています。
なんと皮肉な終わり方www
大好きです。

まさに人間界で生きづらく、ひとりぼっちだったエイリアン(変わり者)は
エイリアンが支配する世界で人生が謳歌できるという…
アキヒロ

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