奨学生でオックスフォード大学に入学したオリバー。貴族階級ばかりで馴染めない大学生活を送る彼が人気者のフィリックスと知り合い、夏休みに彼の実家の屋敷ソルトバーンに招かれる。そこで体験する出来事を描いたサスペンスドラマ。
昨年末にアマプラで配信開始された本作。最初はそれほど気にしてませんでしたが、タイムライン上で毎日のようにフォロワーさんから本作のレビューが上がり、気になって調べてみると、監督は「プロミシング・ヤング・ウーマン」のエメラルド・フェネル。主演はバリー・コーガンにジェイコブ・エロルディ、そしてロザムンド・パイク、キャリー・マリガンと豪華キャスト。
一気に個人的な注目株作品に駆け上がりました。いざ見てみるとやはり胸に食らいつくようなインパクトを受けましたね。そこまで派手さは無い。でも衝撃はなかなか。ネタバレ抜きで見た方が確実に楽しめます。
とにかくバリー・コーガンの怪演に尽きるでしょう。冒頭の陰キャラなオリバーの姿とラストの姿ではまるで別人。要所要所で見せる狂気じみた姿も強烈。ロザムンド・パイクやキャリー・マリガンなどの名キャストも霞むほど。
華やかさからかけ離れた人生だったオリバーが貴族階級の生活に触れ、どう変わっていくのか。物語が進むにつれて、ストーリーのカラーも変わっていき、終盤で明かされる衝撃の事実。伏線も張られていたんだなぁとヤラれた気持ちになりました。
編集も巧いし、舞台が何故か2006年で当時ヒットしていたアーケード・ファイア、ブロック・パーティ、MGMTの曲を取り入れていたのも密かに個人的に面白かったところ。ラストで流れるソフィ・アリス・ベクスターの「Murder on the Dancefloor」も忘れられない印象を植え付けてくれます。
癖が強いし、全裸シーンもあるし、R-18だし誰にでも勧めれる作品ではありません。でも刺さる人ならマジで刺さる作品だと思います。