あんときの井上

熱のあとにのあんときの井上のレビュー・感想・評価

熱のあとに(2023年製作の映画)
3.2
メンヘラというより厨二病みたいな自身の恋愛論をぶつけてくる女ひろゆきを冷ややかに観る映画。

そこまで元ホストを愛しているなら現在の居場所を探し出して生存を確認しようとするはずなのに、してない時点で本当の愛ではないんじゃないの?とマジレスしたら刺してきそう。

他人と比べて自身の元ホストへの愛は本物だと認識している時点で、その愛は絶対的な愛ではなく相対的な愛だから絶対的な価値はないよ!と正論パンチしたらワンパンしてきそう。

そもそも論破したらブチ切れて論点ズラししそうな女ひろゆきだから相手にされなくて思想が凝り固まって感情に脂肪が付いただけのただのラスコーリニコフなんだから先ず真っ先に『罪と罰』を読め!とご教授したら斧の峰と刃で殺してきそう。

本作は、話題性があるものの小難しい愛の理想論を聞かされて辟易してしまうので、映像美や音楽、ユーモアがあると飽きずに鑑賞できたかもしれない。
あんときの井上

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