異人たちのeriikoのネタバレレビュー・内容・結末

大好きなアンドリューヘイ監督の最新作。東京国際映画祭には残念ながら行けなかったが、原作をしっかり読んで楽しみにしていた。なんと豪華なキャスト。この4人以外はほぼセリフなしだよね。少ないキャラクターをとにかく深く深く描いてくれる。

突然いなくなった両親からの愛情に大人になって触れるアダム。そこに、生きていた頃は知らなかった両親にゲイである自分を受け入れてもらうという要素が加わったのは見事な脚色だった。

アフターサン同様、大人になって子供の頃の両親を知る。亡くなった両親の年齢を超すってどんな感覚だろう。そしてPast Lives同様、あの時言えなかったさよならを言う。寂しさに蓋をして割り切って生きてきたはずだけど、しっかり感情を出して受け入れる。でもそれは決して忘れることではなくて、自分自身の孤独や痛み、寂しさを肯定してあげる。だから他者の孤独に寄り添えるようになる。監督たちはストーリーテラーなんだな。パーソナルであればあるほどクリエイティブ。

なお、本作公開に伴い、Weekendが劇場で見れたのは感無量だった。