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異人たちのhrmのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
4.0
春休み前に飽きるほど流されていたペットショップボーイズとの邂逅。
この映画で伏線回収されたなら悪くない。

休前夜にソファでくっついてジャンクフード食べながらだらだらするの、私もやりたい。
アダムが声を上げて泣いた場面で、誰かの腕の中でそんな泣き方できてよかったって、そんな泣き方させてくれるひとがいてよかったって強く思った。
泣きそうになったシーンがいくつもあった。
「うわあ、すき…」と思ったのに、どこがそんなに好きなのか、根っこがどこにあるのかまだ全く分からない。

物語としては「ファンタジー」なのだと思うけど、ファンタジー感もノスタルジックさも感じない映像は、現実もきちんと描いているからなのかもしれない。
そして、確かに「アフターサン」に通ずるものがある。
ポール・メスカルが出ているって知っていて観たのに、エンドロールが始まるまで彼が出ていることをすっかり忘れていた。

いつも、消化が完了して導き出された感想は記憶に残ることだから、寝て起きたら忘れていそうな観ている最中考えたことや直後の思いを書き残しているのだけれど。
今日は言葉にできないこと、掴みきれていない感情がほとんどで文章もふわふわしてる。
感じることがいちばん大切だから、きちんと言葉にできなくたって良いのだと思う。
この浮遊感、とても心地良いし。
私にはそんな「好き」な映画でした。
今夜は、何も手につかない(実際には動きがものすごく鈍い)時間を楽しもうと思います。
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