東京国際映画祭鑑賞作品6本目
考えたことをだらだらと書いているので長いですすみません
ライ麦のツノの意味は鑑賞すると分かります。
キリスト教徒のようでしたし、1970年代ということで中絶なんてとても認められていない時代だったのだと思うので
中絶用の薬があるわけでもなく民間的な方法として麦角菌を利用したのでしょう
調べると時には死に至ることもあるようで麦角菌についてマリアがどこまで知識を持っていたかは分かりません
だからこそ、おそらくマリアは自分が成功した方法だからなのか、大丈夫だと思ってルイサにやっちゃったのかなぁなんて思いました
そもそもあの小さな島で正式な助産師資格取得の教育とかあったか不明ですし、独学の知識も多そうで怖い…
この作品は、マリアの過去について全然触れられていないので、お腹の傷とか妊娠したこととか全然詳細が不明です
だから彼女をこちらが理解しようと想像を巡らさないといけない
同じ女性として観ても、この作品の情報だけだとなんだかうまく彼女の心情の変化が汲み取れなくって、結局いろいろあったんだろうなーってもやもやして終わりました
あえて多くは語らないことにしたのかしら、そうだとしてもその意図も汲み取れなくてもどかしかったです
〜ここからは私のない頭で予想したこと〜
マリアは若くして妊娠したが、子供を産まなかった
意図的に中絶なのか(誰か手助けしてくれた人がいたのか？)流産か死産してしまったのかは不明
その時に自分でなんとかしようとしてお腹の傷ができた可能性あり
または自傷行為だったのかも
流石に開腹術とかはなかったはず
その時の影響なのか今後は恋愛や出産はしないと決めた
助産師になろうと思ったきっかけはその頃のエピソードがきっかけなのかもしれない
自分の身を助けてもらったから今度は自分がその立場になりたいと思った、他人には幸せになってもらいたいと思ったからかも
助産師をしている中でルイサの妊娠が発覚
中絶の手助けをしないと自分でやると言われ過去を思い出した
ルイサのためを思ってしたことなのにまさか死んでしまった
もしこの後、行きずりの変な魔術師(当時のマジシャン)と行為に及んでしまったというなら、ルイサの死へのショックで自暴自棄になってもうどうでもいいやってなったんだなと推測できるのですが、男と会ったのはルイサが亡くなる前なので、、
はて？？って感じでした
(個人的には、映画祭の作品でよく出てくる、その場の感情や衝動に駆られて一晩だけの関係を持つというのが本当に理解できないんですよね
みんな我慢できなさすぎでは？！
素性も知らない性病持ってるかもしれない相手と土だらけで汚いところでするだけでリスクだらけなのに妊娠する可能性だってあるんですよ
自分を大切にしてくださいって言いたくなってしまった)
とまぁいろいろ考えると、マリアは恋愛とか出産はする気がなかったけど、一晩で後腐れもない関係だけで性欲を満たしていただけなのかもとは思いました
妊娠の発覚後、おろそうと考えてはいたけれど、国境を越えようとした時に夜のお仕事をしてる黒人女性と出逢います
カタリーナとして生きるんだよ
過去じゃなくて今を生きるんだよ
そう言われて、諦めていた出産や子育てといった女性としての幸せ
・黒人女性の存在について
マリアとは別のタイプの、別の境遇で苦労した女性を描くことで、彼女は彼女でいろいろあったけど強いんだよ、いろんな女性がそれぞれ強く生きているんだよーみたいに言いたかったのかな
畑仕事はできないと言っていたことから、きっと黒人というだけでマリアとはまた違った苦労を今までしてきたのでしょう
我が子を育てるための母乳なのにあんなに気持ち悪い中年男性に飲まれるという屈辱
母として子供を守り食べさせなきゃいけないからその屈辱にも耐える強さみたいなのを表現していたのでしょうか
・結局伝えたかったこととは？？
女性はいろいろ乗り越えて生きてる、頑張ってる、母になったら強い！みたいなことを言いたいのであれば、もっと彼女たちに同情や共感できるようにするはず？
なので、強さだけじゃなくて弱い部分も描くことで、この時代の女性の生き様みたいなのをありのままに伝えたかったのかなぁ？
妊娠するリスクがあると分かっていても宗教的に結婚前はダメとか言われてたとしても避妊具が手に入らなかったにしても、恋人と恋愛をして性行為はしてしまうし、欲に駆られて一晩関係を持ってしまったりもする
弱さというか、人間として生きているからこそ生じる欲の仕方のなさというか
そんなのも描いていたのでしょうか
あとは、同じ欲に任せて行動したとしても、どう考えても女性の方が不利じゃないです？？？？
妊娠と出産って人生変わるし命懸けだし、本当に命懸けなんです
そこも伝えたかったことなのかなぁ
男性の皆さんご理解よろしくお願いしますね
女性の皆さんは自分の身は自分で守り、今後の人生を考えた行動をしましょう
誰かに解説をお願いしたい作品でした
