yuzame

ありふれた教室のyuzameのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
3.0
ポスターにあった通り
「社会の縮図」だった。
私はあの中の誰に近いんだろう。
誰か1人って訳でも無いんだろうな。

最近見たシステムクラッシャーも
ドイツの作品。
えぐってくるなぁ。

不寛容式って、
すごいインパクトがあった。
それ言っちゃうの?って。

動画の件は、
真偽がわからないのに正義感に駆られて
リツイートしたり、良いねしちゃうのと
似てると思った。

あらぬ方向にどんどん話が転がっていく。
膨れ上がっていく。
何か行動をするときに、
何手先まで予測して行動すればいいんだ?
そんな事は不可能でしょ。

生徒に対しては尋問して密告させたり、
お金持ってる=犯人て決めつけたりと
子供の人権を無視したような
強引な事をしてもオッケーな学校側。
それおかしくね?って思ったカーラ。
じゃあっつって
教師にカメラを向けたら
無断で撮影するのは人権侵害って
梯子を外される。
その上、子供に密告を強要するなんてと
保護者に責められる時に
矢面に立たされるのはカーラ。

そら過呼吸にもなるわ。

教師vs生徒。教師vs保護者。
教師vs学校。
全ての関係が対立構造になってしまう。
本来なら協力し合う関係なのに。

カーラ先生は良い先生だ。
生徒思いで、正義感もある。
だから見ていてとても苦しかった。

大人みたいな口をきくけど、相手は子供。
やり込めようと思えばできたと思う。
それをしないカーラは
マジで偉いと思った。

新聞部の面々は、
どこかで聞いたようなセリフを
真似して悦に入ってるのが
見え見えで
シビアにジャッジすれば
「新聞ごっこ」って言われても
仕方のない活動なんだけど、
それは言わないで、
生徒の活動を尊重してあげるとか
本当にエライよ。

無関心は良くない。当事者意識は大切。
でもさーっ!て話。

カーラ先生とオスカーの関係は
ズタズタになったけど、
毎日ちゃんと真っ直ぐ
生徒と向き合う努力をしてた
カーラ先生のそれまでの行動を通して
彼女の思いがオスカーに
やっぱり伝わってて
最後の最後で彼を繋ぎ止める事が
できたんだと思った。

オスカー、どこかで見たことが
あると思うんだけど気のせいかな?
公式サイト見たらデビュー作って。
完全に気のせいだったな。
yuzame

yuzame