サトシ

あまろっくのサトシのレビュー・感想・評価

あまろっく(2024年製作の映画)
4.3
中村和宏監督、江口のりこ、中条あやみW主演のコメディ映画。

舞台は巨大な閘門“尼ロック”によって水害から守られている街・兵庫県尼崎市。
この街で生まれた近松優子は、「人生に起こることはなんでも楽しまな」が口グセの能天気な父と、いつも優しい母のもとで育った。町工場を営んでいるが、ご近所さんとおしゃべりばかりで働いている気配すらない父のようにはなりたくない、と優子は幼少期から勉強でも何でも全力で励み、京都大学卒業後は東京の大手企業で働いていた。しかしある日、理不尽なリストラで失業し、39歳独身にして優子は再び尼崎に戻ってくる。
することもなくニートのような毎日を過ごし、幼なじみが開いている駅前のおでん屋台で偶に愚痴をこぼしていた。そんなある日、父が突然、再婚すると言い出し、20歳の早希を連れてきた。役所で働く早希は、孤独な幼少期を過ごし、誰よりも“家族だんらん”を夢見ているという。
突然あらわれた自分よりずっと年下の“母”の登場に戸惑う優子は、父と早希との共同生活を受け入れることができず、三人の日々は噛み合わない。さらに早希はいつまでも独身の優子をみかねて、勝手に見合い話まで持ってくる。自分の人生のペースを乱された優子と、彼女と家族になりたい早希の想いはすれ違い続け、一家は衝突と騒動の連続だった。しかし、悲劇が近松家を襲い、優子はこれまでの人生を振り返り、家族の“本当の姿”に気づいていく・・・。

【キャスト】
近松優子:江口のりこ
近松早希:中条あやみ
近松竜太郎:笑福亭鶴瓶
近松竜太郎(若い頃):松岡諭
近松愛子:中村ゆり
南雲広樹:中林大樹
鮎川太一:駿河太郎
昌子:久保田磨希
高校の教師:高畑淳子
高橋鉄蔵:佐川満男

これは予想外の当たりを引きました。
関西弁が飛び交う映画ですが、非常に人間が温かく笑いあり、涙ありの大好きな展開に感動しました。
優子、早希を通じて親子の接し方、人生について色々と考えさせられました。
とにかく江口のりこがハマり役で、仏頂面がずっとニヤついて観ていて面白かったです。
笑福亭鶴瓶と中条あやみが再婚ってあり得ないだろうと思って観ていたら、笑福亭鶴瓶の人柄と中条あやみの家庭事情に納得させられました。鉄工所で鉄パイプの作業をして何となく嫌な予感がしましたが、劇場のお客さんも思わず声が漏れました。
中条あやみが、ベリーダンスとかやり出したら、やめてくれと止めたくなりました。
若い頃の竜太郎を演じた松岡諭のエピソードが素晴らしく良かったです。
笑福亭鶴瓶と駿河太郎との親子初共演が果たして実現するのか注目しました。
また、鉄工所のベテラン職人役の佐川満男さんが公開前にご逝去されたそうでご冥福をお祈りします。
サトシ

サトシ