水のないプールの中で、必死にもがいてる女子高生たちの物語。
彼女たちの胸の中のモヤモヤは、今、その瞬間を女子高生として生きてる彼女たちだけのものだなと思った。
だから、メインの登場人物四人のキャラクターよりも、先生の山本に共感してしまう部分が多かった。
自分も当時はおかしいと感じていたことを生徒に説いていることへの矛盾や、明らかに支離滅裂で理不尽だと分かってるのに、それを上手く生徒たちに説明できず、理不尽をそのまま押し付けるしか無い状況への苛立ち。
そして、自分が学生時代思っていた、嫌な教師像をそのままなぞってる自分への自己嫌悪、やってられない気持ちになるよなと。
こっち側にいたのに、いつの頃からかあっち側になっている、自分の現在地を確認するのに丁度いい作品だった。
それにしても、あれだけ胸の内をぶっちゃけながらぶつかって、その数分後にはフラットな関係性に戻っている女子高生の交友関係というか、処世術には感心したというか、ちょっとついていけない感覚だった。
ポスターとか序盤の展開からミクが主人公だと思ってたから、ココロがメインだったのが意外だった。
アルプススタンドの端のほう同じく、学生演劇が原作ってとこも驚きだった。
夏の終わりにまた観たいと感じるくらい夏を感じる作品だった。