あ

プラットホームのあのレビュー・感想・評価

プラットホーム(2000年製作の映画)
3.5
つまらなくはないけど退屈という、何とも感想の言いづらい映画でした。

文化大革命が終わり、少しずつ資本主義のモダンな空気が入ってきている中での若者たちの機微を、劇団という一つの共同体の中で繰り広げることには成功していますが、この監督はいかんせん明確なストーリーラインを持たない分、詩情が散漫になってしまっている本作は、ややパンチに欠けていた印象です。

ただ、頭のパーマを「スペイン人みたいだ」といじられてからいきなりフラメンコに飛ぶところの鮮烈さは素晴らしく、これが「青の稲妻」のパルプフィクションオマージュに繋がったのかと思うと、感慨深いものがありました。やはりこれくらいの鮮烈さをもう少し持続できていればと惜しく思ってしまいました。
あ