明石です

セレブリティの明石ですのレビュー・感想・評価

セレブリティ(1998年製作の映画)
3.7
後半にいくにつれ面白くなる映画。

けっこう前に見たものですが、ウディ映画の中では珍しくあんまり記憶に残らなかった覚えがある。あれこれやりたいのは伝わるのだけど、詰め込まれすぎたネタがいくぶん渋滞してて全体の印象がぼやけ気味な印象。ウディアレンの得意(なはずの)セレブいじりは本作ではあまり有効に機能してないのなぜだろう。

ウィノナ・ライダーしかりレオ・ディカプリオしかり有名なセレブリティは出てるけど、作品自体のまとまった記憶は泡みたいにどこかへ消えてしまっている。ぶくぶく。しかし細部は不思議と覚えてる。特にウィノナとケネス・ブラナーのパートはとってもロマンチックでした。「君は僕の処女作のステフィで、2作目のルイーズだ。そして今はノラだ」こんな素敵な台詞言われてみたいですねえ。あと関係がこじれた後の「君に求婚しようと思ってたのに」「やっぱりマリナらのペンネにして」の掛け合いが、私の求めるウィノナの不安定な魅力をよく表しててとっても好き。

とりあえずネタは詰め込みすぎだし登場人物多すぎだしでストーリー全体としてはよくわからないというのが正直なところですが、細部では素敵なパートがいくつもあった。そしてわたしの知る限り、それがウディ映画の魅力。くれぐれもレオ様見たさに!とかいう理由で視聴しないように、、と、このメモ書きを読んだ誰かに伝えておきたい。

浮気した作家の小説原稿(のしかも唯一のコピー)を船の上からばら撒くシーンはかなり好き。壮観でした。もっと長く映してくれてもよかったかも。
明石です

明石です