秀ポン

ミンクの手ざわりの秀ポンのレビュー・感想・評価

ミンクの手ざわり(1962年製作の映画)
3.0
前半は面白かった。

結婚っていう慣習を否定する男と結婚したい女。アグレッシブ烈子シーズン2じゃんと思いながら見ていた。
お気に入りの料理を食べるために飛行機を飛ばすとか只野君じゃん。
もちろんこれは雑な当てはめで、主人公に一目惚れするまでは嫌な社長だったこととか、遊び人だったりとか、違う点は多々ある。そもそも只野君と違ってフィリップの人生観はあんまりよく分からない。

後半で主人公にムカついてきた。
特に、好きな相手と真面目に対面しなきゃいけないときに酒を飲む行為にムカつく。逃げんじゃねえって思う。

当然職場をぐちゃぐちゃにするのにもムカついた。何なんだこいつは。

そもそも主人公がフィリップから逃げた後も話が続いてるのが解せない。違う人間なんだって分かったんだからもう別れるしかなくないか?せめて同じ部分に目を向けるとかならまだしも、なんか周囲の思惑とかにも乗せられてなあなあで結ばれてたけど。

最後、フィリップの方に蕁麻疹が出ているのは気の利いた面白要素でも何でもなく、今回なあなあにした2人の間の距離がいずれ2人の関係を破綻に追いやるその予兆に見えた。

──その他、細かな感想。

・自分が今から婚前交渉を行うことをみんなに気付かれてるんじゃないかという羞恥心を、フロートベッド、車、エレベーターをベッドに置き換える演出で表現してるのが面白かった。

・電話をかけるたびに一緒に食事している女性が変わってるのとか、シャワー浴びたまま外に飛び出したりするのが面白かった。

・人力自動販売機みたいなシステムの店が面白かった。

・アグレッシブ烈子シーズン2がいかに素晴らしいかを再確認した。
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